夏の夜空を彩る打ち上げ花火大会が復活。花火の美しさを決めるのは、夜空に光の輪をつくる“星”と呼ばれる火薬の粒だ。佐賀・唐津市の花火工場では、花火玉をつくる職人が追い込みの忙しい季節を迎えている。

恒例の花火大会が復活

夏といえば花火。新型コロナの影響で中止が相次いでいた恒例の花火大会も2022年から徐々に復活してきている。

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唐津市北波多にある唐津煙火の工場は、県内唯一の花火の製造会社で、佐賀の花火はほぼすべてこの工場で作られている。

2023年の花火の製造に取り掛かったのは2022年の秋。いま追い込みの作業をしている。

花火の輪になる火薬の粒“星”

「星掛け」と呼ばれる作業では、空中で光って花火の輪になる火薬の粒「星」を作る。

「星」が二重に詰められていると、花火が二重の輪に
「星」が二重に詰められていると、花火が二重の輪に

「星」が二重に詰められていると二重の輪、三重だと三重の輪になる。

作業は直径2mmほどの芯から始まる。複数の薬品をつけたりまぶしたり。ここで使う薬品の種類や配合を変えると花火の色が変わるそうだ。

薬品は天日干しで乾燥、この工程を何度も繰り返して、星を大きくさせていく。

1回の星掛けで、星は0.2mmほどしか大きくならず、22mmある尺玉用の星を作るには、1カ月ほどかかる。

花火のイメージは“職人技”

星ができあがると紙でできた玉に詰める作業。

開花のイメージはすべて頭の中、まさに職人技だ。

この後、クラフト紙を幾重にも貼り、再び乾燥させると花火玉が完成する。

唐津煙火・木塚智哉さん:
新型コロナが5類に移行したことで花火大会なども多くあると思うので、皆さんに楽しんでいただければ

約半年間、職人技が光るさまざまな工程を経て作られる花火。唐津煙火では2023年、約10万発を製造する予定だ。

(サガテレビ)

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