山形大学医学部東日本重粒子センターが5日、タイの病院と重粒子線治療に関する覚書を交わした。海外から患者を受け入れるきっかけになると期待されている。
重粒子線治療でタイの病院と連携
山形市にある山形大学医学部東日本重粒子センターと覚書を交わしたのは、タイのバンコク病院。
この記事の画像(5枚)5日、山形大学の上野義之医学部長とバンコク病院を経営する企業の社長が、覚書に調印した。併せて、5日はバンコク病院の関係者もセンターを訪れ、重粒子線を発生させる機器や、世界で3台しかない「回転ガントリー」と呼ばれる治療装置などを見学した。
バンコク病院は、東南アジアのほかの国からも患者が集まってくる基幹病院で、今回の覚書によって重粒子線治療を希望する患者をセンターに紹介できるようになる。
また、治療に関する情報交換や人材育成でも連携し、タイでの重粒子線治療のシステムの導入にもつなげたい考えだ。
山形大学医学部・上野義之医学部長:
日本が誇る最先端医療をできるだけ地球上の多くの人に受けてもらいたい。覚書が重粒子線治療を広げていく第一歩になると期待している
東日本重粒子センターは、新型コロナの制限がなくなったことを受け、今回の覚書をきっかけに海外からの患者の受け入れを広げていきたいとしている。
(さくらんぼテレビ)