名人になったばかりの藤井聡太七冠が海外で始動。ベトナム・ダナンで始まった棋聖戦第1局は現在終盤、藤井七冠が優勢だ(6月5日18時頃時点)。

藤井聡太七冠が初の海外対局ベトナムへ

初めての海外対局に純白の和服姿で臨んだ、藤井聡太七冠。八冠制覇に向けた第一歩を踏み出した。

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史上最年少で名人を獲得し、七冠として初めて戦う対局は、タイトル4連覇を狙う「棋聖戦」の第1局。タイトル戦初登場の佐々木大地七段の挑戦を受ける。

日本時間午前11時、注目の対局は藤井七冠の先手で幕を開けた。

名人戦を制したばかりの藤井七冠がベトナム入りしたのは、6月3日のこと。
この日の最高気温は36℃越え。バスに乗り込むと早速、汗を拭っていた。

日本とベトナムの時差は2時間。時刻を合わせたのか、対局で使うデジタル時計をいじる様子も見られた。

また、ダナンではシャツに革靴姿で海辺を散策したり、ビーチチェアに寝そべり佐々木七段とリゾート気分に浸った藤井七冠。

観光名所「ドラゴンブリッジ」では、写真撮影に応じる中で、初めての海外を実感した場面を「やっぱりまずバイクの量が多いという印象が強くて、そういうところでも日本と全然違う雰囲気があって、こちらに来たんだというのを強く感じました」と明かした。

「命がある限り」藤井ファンもベトナムへ

その様子を見守っていたのが、東京から訪れた藤井ファンの佐藤さん。

東京から来た藤井ファン 佐藤さん:
生生生聡太さんをダナンで見るのは本当に感無量。

報道陣の中に混じり写真撮影
報道陣の中に混じり写真撮影
景色を眺める藤井七冠へ声援
景色を眺める藤井七冠へ声援

急に駆け出すと、報道陣に混ざって写真撮影に全集中。さらに「名人おめでとうございまーす!」と遠くの藤井七冠に声援を送り…「会釈でお礼がきた。言うことないです!」と喜んでいた。

対局会場のホテルでは、愛知や徳島から来たファン仲間と合流。

愛知から来た藤井ファン まゆさん:
藤井聡太君の応援です。どこまでも、命がある限り。私たちのほうが先にいってしまうかもしれないけど。

勝負飯はベトナム料理 ファンも味わう

会場のホテルで4日夜に開かれた前夜祭での、藤井七冠の意気込みは…

藤井聡太七冠:
多くの方に楽しんでいただける一局にできるよう、全力を尽くしたいとおもっています。

“将棋の普及”を図るために催された今回のベトナム対局。ホテル側も全力で迎え入れている。

日本から呼び寄せたという勝負飯の料理人。その裏側にフジテレビのカメラが入った。

日光きぬ川ホテル三日月 川面光男調理顧問:
間違ったものを出したら大変命取りになりますから、気を使って出します。調味料関係みんな日本から持ってきています。

用意したメニューは、常陸牛のステーキ丼や寿司など6種類。
そして、選ばれた注目の勝負飯は、両者ともにベトナムのチキンライス「コムガー」。鶏肉を茹でたスープで炊いたご飯に、タレやターメリックで味付けした食欲をそそる一品。

藤井ファンも早速、ホテルのレストランで注文。「勝利の味じゃない?七冠の味じゃない?」と喜びの感想を口にする。

さらに藤井七冠は、午前の勝負おやつにベトナムの定番スイーツ・ホテル特製の「フルーツと豆のチェー」を注文。

ファンも同じタイプの「チェー」を「倍おいしい」と食べていた。

AI分析では今後もリード?勝敗は5日夜に

沈黙の対局では少しお疲れなのか、藤井七冠があくびをする珍しい場面も見られた。

AIの(形勢判断の)分析によると、対局は藤井七冠が午前から奪ったリードを、今後もじわじわと広げる展開。注目の勝敗は今夜(5日夜)に決する見通しだ。

(「イット!」6月5日放送分より)