史上最年少での名人獲得とタイトル七冠を目指す藤井聡太六冠が、渡辺明名人に挑んだ将棋の「名人戦第4局」。
挑戦者の藤井六冠が渡辺名人に勝利し、史上最年少で名人獲得とタイトル七冠に王手がかかった。きょうも会場近くで行われた解説会には、多くのファンが駆けつけていた。
大一番に全国各地から“藤井ファン”
純白の羽織姿で対局場入りした藤井六冠。福岡県飯塚市で名人戦七番勝負の第四局に挑んだ。
この記事の画像(10枚)渡辺明名人を相手に、ここまで2勝1敗。今日勝てば、史上最年少での名人と七冠に王手がかかり、対する渡辺名人は勝ってタイに戻せるかが焦点。
2日目の対局は、藤井六冠の封じ手から始まった。
将棋界のトップ2人による注目の大一番。会場近くのホテルは、名人戦の解説会に参加するために多くの将棋ファンが集まり、熱気に満ちていた。
広島や岡山から来た2人のファンは、「二人とも、いい勝負を楽しみにしています」とエールを送り、はるばる北海道から駆けつけたというファンは、「藤井竜王のおかげで、行ったことのないいろんなところに行けるのが楽しくて嬉しいですね」と話した。
また、「奈良県から藤井聡太さんを。やっぱり現地に行って応援したいなという気持ちですね」と話した女性は、東京や静岡、大阪など各地の会場で藤井六冠の対局を見守ってきた、日本でも指折りの藤井ウォッチャー。「頑張ってください。勝利を信じています」と期待を寄せた。
「勝負メシ」と「勝負おやつ」は?
そんなファンたちも注目するのが「勝負メシ」と「勝負おやつ」。
渡辺名人は午前のおやつに「抹茶のガトーショコラ」。
藤井六冠は「きれいな珈琲ティラミス」を注文した。マスカルポーネとホワイトチョコのクリームの中に、チョコクッキーが入った苦みのあるコーヒーゼリーだ。
このチョイスに、兵庫や東京、徳島などから駆けつけた藤井ファンは、「はい、食べます。これから食べます。(午後)3時ぐらいに」と早速反応した。
さらに、お昼の勝負メシに、渡辺名人は「すき焼き御膳」を注文。サシの入った牛肉がボリューム満点の一品。
対する藤井六冠のチョイスは「鯛茶漬け」。“めでタイ”3勝目を狙う。
史上最年少「七冠」に王手 “異例”の決着
夕方、対局が終わり、藤井六冠が渡辺名人に勝利して3勝1敗とし、名人奪取と史上最年少の七冠に王手をかけた。
対局は今日の午前から藤井六冠が優位に進め、午後に入ってリードを広げ、そのまま押し切った。
決着が夜までずれ込むことが多い名人戦ということだが、この時間に決着がつくのは“異例”だという。
(「イット!」5月22日放送)