石川県の観光スペシャルガイド藤平朝雄(ふじひら・あさお)さん。藤平さんは、「能登の語り部」として知られている。実は藤平さん、東京生まれの東京育ち。能登に縁もゆかりも無かった藤平さんがなぜ、能登の語り部として約半世紀にわたり活躍するようになったのか。本人を取材した。

東京生まれの東京育ちがなぜ「能登の語り部」となったのか

石川県観光スペシャルガイド 藤平朝雄さん:
能登のいちばんの魅力は、「生活の場」と「自然」と、「神仏を敬いご先祖様を尊ぶ」。こういうものが、この空間のなかで一つになっている。

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こう話すのは、「能登の語り部」として約50年、能登の魅力を発信し続けてきた藤平朝雄さん83歳。実は藤平さんは、東京生まれの東京育ち。全国各地を旅して回り、いちばん魅力的だった能登に1969年、移住した。

藤平さん:
自分が旅してきたことを十分生かせるなと…。このいいところを、自分だけ良いというよりもやっぱり全国の皆さんに自分が発信できるような仕事も出来ればなと。

その後、輪島市観光協会の事務局長を務めた藤平さん。本や新聞連載のほか、全国各地へ出向いた講演活動は500回以上。能登半島の魅力を伝え続けてきた。

能登の「キリコ」の魅力を全国に

藤平さんが、特に力を入れるのは「能登のキリコ祭り」だ。

2022年の能登町の「あばれ祭り」
2022年の能登町の「あばれ祭り」

藤平さん:
私が初めて能登に来たときにも、キリコ祭り2度ほど見たとき異様な感激を抱いたんですよ。このキリコ祭りを能登だけじゃなくて、全国に知ってもらう。そういうようなことが必要だなと…。

そんな活動から、藤平さんはキリコ会館の初代館長に就任。物語性がある豊かなキリコ祭りの魅力を全国各地に発信した。2015年には文化庁が認定する日本遺産に選ばれたのだ。

日本遺産に認定
日本遺産に認定

藤平さん:
私は特別な能力もなきゃ、学者でもなきゃ、専門家でもありませんけど…。ただ、いろんな形で能登の魅力を知らせることはできますから。

現在、83歳の藤平さん。まだまだ、現役の観光スペシャルガイドとして「能登の魅力」を発信していくつもりだ。

(石川テレビ)

石川テレビ
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