コンビニエンスストアのホットスナックとしてお馴染みのあの商品が6月8日に「宇宙日本食」として宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)から認証され、話題となっている。

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それが、ローソンがJAXAなどと協力して開発した「スペースからあげクン」。「からあげクン」の宇宙食版だ。

「からあげクン」は、1986年4月に“指でつまんで歩きながら食べられる”ホットスナックとして誕生。レギュラー、レッド、北海道チーズ、レモンの定番商品など、これまでに合計281種類を発売、シリーズ累計33億食以上を販売している人気の商品。(2020年5月末時点)

宇宙日本食には、これまでやきとり、羊羹、柿の種、切り餅、ガムなどが認証されていて、編集部では、干物として初めて認証された「アジの干物」について今月取材したが、「スペースからあげクン」はコンビニのオリジナル商品として初めてとなる。

(参考記事:「アジの干物」が宇宙へ…“宇宙日本食”に初めて選ばれた干物はどうすごい?担当者に聞いた

Twitterでは「スペースからあげクン食べてみたいなー」「からあげクンが宇宙進出かぁ… ファンとしては嬉しい限りや。」などの声があり、話題となっている。

今後、国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗する日本人宇宙飛行士に食べてもらう予定ということだが、宇宙食というと乾いていて、保存に優れているイメージがあるが「からあげクン」をどのように改良したのか。
そして、どんな味なのかローソンの担当者に話を伺った。

「宇宙でもお肉が食べたい」という宇宙飛行士の声から生まれた

ーーそもそも”宇宙日本食”とは?

JAXAが制定している宇宙日本食認証基準と照らし、その基準を満たしている場合は宇宙日本食として認証するというものです。
JAXAがISS(国際宇宙ステーション)に滞在する宇宙飛行士に供給し、宇宙飛行士の軌道上パフォーマンスの維持・向上に資することなどを目的として開発された宇宙食です。


ーーなぜ「からあげクン」を宇宙日本食にしようと思った?

この取り組みは、宇宙飛行士皆様から宇宙でもお肉が食べたいという声を受け始まりました。


ーーきっかけはJAXAから?

きっかけは弊社からでした。2017年にローソン社内に宇宙プロジェクトを立ち上げ、宇宙日本食「スペースからあげクン」の開発を始めました。


ーー「からあげクン」が宇宙日本食に認証された経緯を教えて

2017年2月 ローソン社内に宇宙プロジェクト発足
2017年3月 初めて筑波宇宙センターを訪問し、「宇宙日本食」担当の方から説明を受ける。
2017年4月~9月 フリーズドライ品の商品設計検討を開始し、JAXAと意見交換
2020年6月「宇宙日本食」の認証を受ける


ーー「からあげクン」が宇宙日本食に認証された時どう思った?

今までの苦労が報われて、大変嬉しく思っております。

フリーズドライ化しています

ーー我々が買えるものとは違う?どう改良?

店頭で販売している「からあげクン レギュラー」とは異なります。
「宇宙日本食用」に開発しており、大きな特徴としては、フリーズドライ化しているところです。


ーーどんな味?


鶏肉の味わいをお楽しみいただけます。


ーーどんな苦労があった?

「宇宙日本食」に認定されるために、数えきれないほどのテストを行いました。


ーー宇宙飛行士に向けてメッセージを

「スペースからあげクン」を「宇宙日本食」としてぜひお試しください。

ーー反響についてどう思う?

予想以上の反響をいただき、大変嬉しく思っております。

「宇宙でもお肉を食べたい」という宇宙飛行士の要望がきっかけで、3年の年月をかけて開発されたものだった。宇宙で食べる「からあげクン」の感想を是非聞いてみたいものだ。
 

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プライムオンライン編集部
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