4月29日からいよいよゴールデンウィークが始まるが、観光地の悩みは人手不足。
あの手この手で人集めに大忙しだ。

大混雑予想のGWに人手不足が懸念

午後5時前の東京都秋葉原。

メイドカフェHoneyHoney秋葉原店。店内では、新人メイドさんがオムライスへのお絵かきを特訓中だった。

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その理由は、4月29日から始まるゴールデンウィークにあった。

HoneyHoney秋葉原店・白雪店長:
ゴールデンウィークが近いというのもあって、今年は旅行される方や初めて来られる方も多いと思うので、なのでいっぱい人(従業員)がほしいと思って

観光客が急増するゴールデンウィーク。

接客にあたる店員が足りなくなる“人手不足”も懸念されているのだ。

2023年のゴールデンウィークは、コロナ禍も落ち着き始め、お出かけ気分が早くも高まっている。

ヤフー検索では、混雑を予想してか「ゴールデンウィーク 穴場」と検索する人が増えている。

ちなみに、穴場スポットとして検索されたトップ3は、1位が西武園遊園地、2位がネモフィラが見頃の国営ひたち海浜公園など、広大な敷地があり、家族で楽しめる人気の施設ばかり。

浅草で“忍者不足”が深刻化

こうした中、長かったコロナ禍の影響で人員削減などを進めた観光業界や飲食業界では、人手不足が深刻化している。

山梨県の河口湖近くにあるホテル「じらごんの富士の館」。

従業員:
この階の客室は使用していません

従業員が半分に減った影響で、ゴールデンウィーク中の宿泊客の受け入れを約6割に制限せざるを得ないという。

かき入れ時のゴールデンウィークを人手不足が直撃するのはここだけではない。

外国人観光客で賑わう東京都浅草の「忍者カフェ浅草」では、手裏剣や刀さばきなど修行を手助けする“忍者不足”が深刻。

時給100円アップの施策も実らず、せっかくの予約を断らなくて済むように、学生やサラリーマンなど“副業忍者”が頼みの綱だという。

この日も店には、“新人忍者”が面接に訪れていた。

他には、隅田川など東京湾がエリアを周遊する人気の「屋形船 晴海屋」。

1日最大6艘運航できるが、コロナ禍で約10人が離職したため、今は2艘しか稼働できない状況。

以前働いていた人などに助っ人を要請するほか、学生アルバイトの面接を急ピッチで行っている。

面接に来ていた女性は、接客スタッフも不足しているため、即採用。

こうしてゴールデンウィーク中の増便をギリギリまで目指すということだ。

一方、日本ランチタイムで賑わう東京都北区にある「回転寿司 飛鳥」。

店先には、スタッフ募集の張り紙。手書きで、土日祝日プラス50円と書かれていた。

ここでは、客足が戻り始めた2022年末に時給を1200円から100円アップし、1300円にした。

しかし、まだ足りないと話す店長。

回転寿司飛鳥・五木田延男店長:
まだ足りてないです。もうゴールデンウィークに向けて、50円アップしましょうかと

まだ人手が足りないと、さらに時給を50円上げる“アゲアゲ作戦”に打って出た。

最大9連休となるゴールデンウィークは、いよいよ4月29日から始まる。

混んでいても人手不足を理解して欲しい

イット!のスタジオではコメンテーターでジャーナリストの柳澤秀夫さんに話を聞いた。

榎並大二郎キャスター:
今年は人の動きが激しそうですから、混乱もありそうですね?

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
日本人観光客にプラス海外からの観光客。どこ行っても人でごった返して、道路は渋滞、お店に入ったら順番待ちで長い行列。それで人手不足だとね、なんとなく利用する側もイライラするかもしれない。でも、そこをじっと堪えて、お店も大変なんだって思うだけで少しはおおらかな気持ちになって、ギクシャクした関係がうまく解消できるんじゃないかなと思います

宮司愛海キャスター:
一方で、普段通り働く人たちは街が混むので、早めの行動とか気をつけないといけないですね

(「イット!」4月27日放送より)