内戦が激化するスーダンから日本人を避難させるため自衛隊機の派遣準備が進められる中、懸念される問題を現地の状況を知る日本人が語った。

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18日、首都の街中で爆発が立て続けに発生。爆発だけでなく、銃声も鳴り響き、市民が慌てて逃げる様子も映っていた。

アフリカ北東部スーダンの首都・ハルツーム。内戦状態となり、武力の応酬が激化している。

日本政府は、スーダン在住の日本人を避難させるため、自衛隊の輸送機を派遣する準備を進めている。

現地の状況はどうなっているのか? 医療支援を行っている人に聞くと…。

スーダンで医療支援をしているNPO法人ロシナンテス・川原尚行理事長:
自宅にこもっている状況。安全かどうかわからないが…。窓の外から戦闘機が見えたり爆撃しているところが見えたりしている。

さらに、現地では停電や断水も起きているという。

スーダンで医療支援をしているNPO法人ロシナンテス・川原尚行理事長:
鍋に水をためている。水が生命線かなと思っている。

スーダンには、大使館の職員やNGO関係者など、約60人の日本人が滞在している。

浜田防衛相は20日、スーダンの東に位置するジブチに航空自衛隊の輸送機を派遣し待機させる命令を出した。

輸送機派遣も「飛行場自体が主戦場」

輸送任務にあたる部隊は約370人。

しかし、スーダンの首都にあるハルツーム空港では黒煙が上がる状態だ。

原型を留めていない飛行機の様子が衛星写真からわかる
原型を留めていない飛行機の様子が衛星写真からわかる

衛星写真では、複数の飛行機が、原型がなくなっている。

スーダンで医療支援をしているNPO法人ロシナンテス・川原尚行理事長:
自衛隊機が派遣準備を進めているという報道を受け、決定自体に非常に感謝の気持ちがあるが…。飛行場自体が主戦場になっているのでそこに本当に(輸送機が)降りられるのか。日本人も(スーダンの)いろんなところに今いるのでどう集めて空港まで行くのか。とても心配なところ。

防衛省は20日、日本人退避に向けた準備のため先遣隊5人をジブチに派遣するとしている。

(「イット!」4月20日放送より)