散歩の途中で歩かなくなってしまう“散歩拒否”犬をSNSで見かけることがある。しかし今、散歩拒否をしていたのに、ある理由で再び歩き出した犬が「かわいい」と話題になっている。
飼い主さんがYouTubeに公開したのは「【散歩拒否】散歩が大好きなポメラニアンが歩かなくなりました」というタイトルの動画。映っているのは、ポメラニアンのマヨちゃん(2歳・女の子)だ。

散歩が大好きだというマヨちゃんは、普段はリードとハーネスを着けて行くところ、この日は伸縮リードと首輪を着けて散歩へ出発。時折、飼い主さんを見上げながらトコトコと歩く姿は、とてもかわいらしい。

しかし、何があったのかマヨちゃんは急に立ち止まってしまう。飼い主さんとつながっているリードがピンと張り、首輪がむぎゅっとなってしまっているにもかかわらず、「歩きたくない」と座り込み、これ以上の散歩を拒否している。

飼い主さんが「帰ろう」と声をかけたり、伸縮リードを伸ばして距離を取ったりするも、動く様子がない。ジーっと飼い主さんを見つめて無言で訴えてきている。よほど歩きたくないようだ。

そこで飼い主さんは、おやつで誘導したり、しゃがんで呼びかけてみる。どちらの方法も最初はトコトコと歩み寄り、しぶしぶながらだが前に進むのだが、やはり最後には足を止めてしまい、失敗に終わってしまった。

しかし、散歩拒否中のマヨちゃんが、突然何かに反応し、スタスタと歩き始めた。なんでも、すれ違った人に「かわいい」と声をかけられたというのだ。
尻尾をブンブンとふって、全身で愛嬌を振りまくマヨちゃんの姿に、声をかけた人たちも笑顔になっていたよう。マヨちゃんも褒められて嬉しそうだ。

その後、マヨちゃんはゆっくりとながら散歩を再開していた。
まさかの「かわいい」と“褒められて”散歩を再開したマヨちゃんの一連の様子には、「めちゃくちゃ可愛くてお茶目さんですね」「愛嬌あってほんとかわいすぎる」「とっても愛くるしいマヨちゃんですね」といったコメントが寄せられており、10万回再生されるなど多くの人がマヨちゃんにメロメロになっていた。(3月27日時点)
「相当嫌なんだな」普段と違う物に違和感
「かわいい」の言葉がこんなにも効果を発揮することになるとは…飼い主さんはどのように思ったのだろうか?また、実は普段の散歩でも「かわいい」を使っていたりするのだろうか?
飼い主さんに話を聞いてみた。
ーーなぜマヨちゃんは立ち止まってしまったの?
その日はいつものリードとハーネスではなく、初めての首輪と伸縮リードでの散歩だったので、マヨも違和感を感じていたんだと思います。

ーー立ち止まって散歩拒否する様子をどう思った?
これだけ歩かないことはあまりないので、相当嫌なんだな、と(笑)。もう抱っこして帰るしかないかな、と思っていました。

ーーでは「かわいい」と声をかけられて歩き出した姿を見た時の心境は?
マヨは人間が大好きで、声をかけられたりするとなでてもらえるとわかって、喜んで近寄っていくので、現金な犬だなと思いました(笑)。
自分の名前を「かわいい」だと思っているのかも
ーーマヨちゃんはどんな子?
マヨは人間が大好きで犬が苦手です。犬を散歩している人に会うと、犬を避けて飼い主さんの元へ行こうとします。どうやら自分のことを人間だと思っているようです。

ーー普段から散歩拒否をすることはよくあるの?
普段は散歩が大好きで、いつも楽しそうに歩いています。
ーー「かわいい」という言葉には普段からよく反応している?
いつも「かわいい」という言葉に反応しています。「かわいい」という言葉にもすぐ反応するので、自分の名前を「かわいい」だと思っているのかもしれません(笑)。
ちなみに、飼い主も「かわいい」という声が聞こえると、自然と会釈をするようになっていますが、時々、全然別の子どもに向けた「かわいい」にも2人して反応してしまい、赤面することがあります(笑)。

ーーもし今後、散歩拒否をした時は「かわいい」という言葉を活用していく予定?
飼い主が「かわいい」と言っても歩かない気がします。女性が言う高い声での「かわいい」が好きなんだと思います。

なお、投稿動画の日はその後、マヨちゃんは2~3人に声をかけてもらい少し進むことができたものの、最終的には飼い主さんに抱っこされて帰宅したという。そして、翌日からは普段使っているリードとハーネスに戻したところ、いつも通り歩いたとのことだ。
マヨちゃんの今回の散歩拒否の理由は、新しいリードと首輪が気に入らなかったためだという。そして、自分の名前を「かわいい」と思っているのではないかと思うほどのマヨちゃんに、何度も「かわいい」と呼び掛けてもらえたことで、散歩を再開したようだ。
今後も、飼い主さんと“2人”で「かわいい」にテンションを上げて、大好きな散歩を楽しんでほしい。