大谷翔平選手が所属するエンゼルスの本拠地、米・カリフォルニア州アナハイム。地元ファンは“特別な日”を迎えていた。

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現地リポート:
ついにこの日がやってきました。アメリカのスター選手、トラウト選手。そして普段はチームメートで仲のいい大谷選手、ついに対決です。

アメリカのスター選手、トラウト選手が…
アメリカのスター選手、トラウト選手が…
チームメートの大谷選手と対決
チームメートの大谷選手と対決

試合前にがっちりハグ

劇的すぎる逆転サヨナラ勝ちでメキシコを下した準決勝から一夜。選手たちは笑顔で決戦の地、ローンデポ・パークへ。大谷選手は、両手をポケットに入れ、リラックスした表情で球場入りした。

現地メディアが“待ち望んだ夢の対決”などと報じた、日米によるWBC決勝戦。

アメリカのキャプテンを務めたのは、大谷選手のエンゼルスの同僚で、MVP3回の“現役最強バッター”トラウト選手。試合直前の練習では、大谷選手のバッティング練習をじっと見つめる姿があった。チームでも仲がいいことで知られる2人は、笑顔で歩み寄ると、がっちりハグをして、健闘を誓い合っていた。

その頃、スタジアムの外では…

現地リポート:
今、開場しました。やはり地元アメリカ、USA-Tシャツを着てるファンが多いです。

会場には多くの“サムライ応援団”が駆けつけたものの、やはり、開催国アメリカのファンが圧倒的に多く、“完全アウェイ”のムードだった。

そして、トラウト選手と大谷選手がそれぞれの国旗を持ってスタジアムに入場。いよいよ運命の決勝戦がスタートした。

蘇った“村神様”が特大アーチ

今大会、ホームランを量産しているターナー選手の一発で、アメリカが1点を先制。しかしその裏、日本に勢いをもたらす値千金の一発が、蘇った“村神様”から飛び出した。

最初の打席の初球。打った瞬間、ホームランと分かる特大の一発が飛び出した。村上選手も“確信歩き”をする同点アーチだった。

さらに続くチャンスで、ヌートバー選手の内野ゴロの間に1点を追加。
4回には、岡本和真選手のホームランが飛び出し、貴重な追加点が入った。

試合は、侍ジャパンが3対1でリードし、後半戦へ。

すると、大谷選手に動きが……。ベンチを出てブルペンへと向かい“緊急登板”に取りかかったのだ。

試合は8回に登板したダルビッシュ投手が一発を浴び、日本のリードはわずか1点に。

まさにギリギリの状況で迎えた9回。ダルビッシュ投手からの“夢の継投”で大谷選手がマウンドへ。

世界一まであとアウト1つ…クライマックスでトラウト登場

大谷選手はランナーを出したものの、ダブルプレーで切り抜け、世界一まであとアウト1つ。

このクライマックスの場面で迎えたのが、エンゼルスのチームメートであり“最強の敵”でもあるトラウト選手だ。

このドラマチックな展開に、ファンはすぐに反応。

「大谷vsトラウトは激アツすぎる・・・」
「まるで野球マンガみたい」

“一発が出れば同点に追いつかれる“緊迫の場面。

大谷選手は160km超えの剛速球を次々と投げ込む気迫の投球を見せ、トラウト選手を追い込みんでいった。

そしてフルカウントからの6球目。 

トラウト選手は空振り三振。優勝が決まったその瞬間、大谷選手はマウンド上で雄叫び。

侍ジャパンを3大会ぶりの世界一に導き、大会MVPにも輝いた大谷選手。その目には、光るものがあった。

――3年後もWBCに出たい?

大谷翔平選手(28):
出たいですね。僕自身がまずは一定のレベルに居続けるというのが条件ですし、もちろんそうなるように最善の努力を毎年したいなと思います。

エンゼルスの地元で見守ったファンは…

エンゼルスの地元アナハイムでは、オオタニ対トラウトの“チームメート対決“を、ファンが様々な思いで見守っていた。

エンゼルスファン:
両方を応援するのは難しい。2人とも大好きな選手。

エンゼルスファン:
興奮した。地球上で一番優れた2人がチームにいる。

シャンパンファイトで大谷選手は、ヌートバー選手とシャンパンをかけあいニッコリ。牧選手が突然披露した“牧ダンス”に大笑いする場面もあった。

優勝会見で大谷選手は、「幼い頃から夢に見ていた優勝だった」と喜びを語った。

大谷翔平選手(28):
小さい頃からずっと夢見てきましたし、この大会で優勝するっていうのを目標の1つにしてきたので。本当に全員が1つになってつかんだ優勝だと思うので、最高の大会でした。

最高の仲間たちとともに、最高の勝利を飾った侍ジャパン。23日には総理官邸を訪れ、優勝報告をする。

(「イット!」3月22日放送より)