誰も居ない本会議場に現れた女性。ドライバーを取り出すと、議員の名前が記された「氏名標」を外していきます。
そこに書かれていたのは、「ガーシー」の文字。


「めざまし8」の取材に複雑な心境を明かしたのは、昭和22年から70年以上にわたり国会の「氏名標」を作り続けているという、ぬしさ産業株式会社代表・竹俣圭清さん。
竹俣さんは、ガーシー元議員の「氏名標」を製作しました。

ぬしさ産業株式会社代表 竹俣圭清さん:
(氏名標は)いろんな歴史や重みが、地層のように積み重なったものなので。結局、書いたものの、立てられることは一度も見ることなく下げられたということで。そっかぁって感じですよね。

憲政史上、初めてとなった、国会欠席を理由とする「除名」。

竹俣さんは、ガーシー氏の名を国会の歴史に刻んだ日のことを振り返り、こう語りました。
ぬしさ産業株式会社代表 竹俣圭清さん:
書いた時の記憶が、よみがえるというか。書家の先生たちと、これはガーシーっていう片仮名で名簿に来るのか、あるいは本名で来るのかっていう、ちょっとざわついていた時があったんですけど。
今書かれている議員の名前の下には、これまで務められた、何十人の議員の名前が書かれていたということになりますよね。そういうものの上に、自分の名前が書かれているんだという思いをはせれば、もしかしたら、ちょっと違うのかもしれないですよね。

そんな歴史の重みと共にある「氏名標」は、結局一度も立てられることなく…。
15日の本会議で、ガーシー元参議院議員の「除名」が正式に決定しました。

海外に滞在し、2022年7月の初当選以来、一度も国会に出席しなかったガーシー元参院議員。国会議員の除名は72年ぶり。「国会欠席」を理由とする除名は、憲政史上、初めてのことです。

国会議員としての身分を失ったガーシー氏は15日、FNNのインタビューに応じました。

ガーシー元参院議員:
何も思わないです、別に。決まったことに従わなければいけないというルールであれば、従っているだけで。別に受け入れてはないですよ。
今回の「除名」について、街の人は…。
40代男性:
もちろん当然だとは思いましたね。
30代男性:
(国会に)出ていないなら難しいなと思いますね。
別の男性:
今までにない感じをつくり出してくれるんじゃないかみたいな、そういうのは勝手に思ってましたけど。日本に来られないわけですから、しょうがないですよね。

警視庁は、複数の著名人が出した告訴状を受理。
そして16日午後、警視庁は、ガーシー元参院議員ら2人について、俳優の綾野剛さんらを常習的に脅迫するなどした疑いで逮捕状を請求した。
(めざまし8「NewsTag」3月16日放送より 情報を一部追加しています)