海で釣りをしていた男性が目撃したのは、極めて珍しい謎の生物だった。

夜の海に漂う細長い魚。幻の深海魚と呼ばれ、海面近くではめったに見られない「リュウグウノツカイ」だ。映像は、3月11日未明、京都府内の漁港で撮影された。

撮影者:
流木みたいな物があるから、釣り糸が引っかかってしまうと話していた。数秒後に見た時にはもうなくなっていて、それが。ブワーと浮き上がって動き出したので、見てはいけない物を見たような気になりましたね。
リュウグウノツカイが泳ぐ映像は、非常に貴重だ。
【動画はこちら】
リュウグウノツカイ現る 「幻の深海魚」再び...“完全体”で
4日前は、約300km離れた島根でも目撃
実はこの4日前(3月7日)、リュウグウノツカイは島根県内でも目撃されていた。

撮影者:
あっ、ぶつかった。深海魚ですよ。でっか~。

わずか4日の間に、約300km離れた京都と島根の漁港で相次いで発見された、リュウグウノツカイ。

水深200~1000mの深海に生息し、体長は3~5m、詳しい生態は謎とされている。1年に1匹見つかるかどうかのリュウグウノツカイが、なぜ日本沿岸で次々と発見されているのか。
目撃の2例は別固体…発見が続く理由は?
専門家は、見つかったリュウグウノツカイを見比べると、島根で目撃された方は尾ひれが切れていることから、京都のものとは別の個体と指摘。

その上で、発見が相次ぐ理由をこう推察する。

新江ノ島水族館 魚類担当 八巻鮎太さん:
リュウグウノツカイは基本的には深い海、ある程度水温の低い場所にすんでいますので。冬の時期は表層(海の浅い部分)の水温も下がってきますので、(海の浅い部分に)上がってくる機会も増えてくる。目撃された2例も同じように、行動範囲が広くなって上がってきたと考えられます。

京都で目撃されたリュウグウノツカイはその後、沖の方へ泳いでいったという。
(「イット!」3月14日放送より)