七尾市の飲食店で話題になっているギョーザがある。石川の七尾湾でとれる、冬が旬の「能登かき」をふんだんに使ったギョーザだ。作っているのは、全国を渡り歩いた末に七尾に移住した男性。一体どんな味なのか、「カキギョーザ」の開発秘話と合わせて取材した。

七尾の新名物!?「カキギョーザ」に舌鼓

朝漁れ一番「哲」 会田哲也さん:
当店名物のカキの揚げギョーザです。

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七尾市の居酒屋で話題になっている旬のカキを使った揚げギョーザ。

会田さん:
カキが「いっぱいいる」という感じですね。

この「カキギョーザ」を作っているのは、店主の会田哲也。埼玉県出身だ。

寿司店などで修行を積んだ後、独立し、七尾に移住した。会田さんの構える城が「朝漁れ一番 哲」。その店名の通り、海鮮を中心としたメニューが人気の店だ。

竹内章アナウンサー:
ご主人は七尾に移住をしてこられたわけですが、きっかけは?

会田さん:
小さい時から海の傍でお店をやりたいと思っていまして、会社をスパッと辞めて、半年かけて上は山形県、下は山口県まで行って、そのあと四国に行ってその中で七尾市に移住先を決めました。

竹内アナ:
石川県に興味があったんですか?
会田さん:
「イジュトーク!」(七尾市移住者交流会)というのがあるんですよ。移住者の集まりみたいな。そこに参加したおかげで今、お客様たちがいるっていうのもありますね。みんなに助けてもらって。5年住んでいます。

竹内アナ:
オススメのメニューは?
会田さん:
カキギョーザです。ここの土地で何かって思った時に、(七尾市)中島地区の「カキ」でギョーザとか出来ないかなって。

竹内アナ:
カキギョーザは焼くんですか?
会田さん:
揚げギョーザという形で出しています。

ギョーザのあんのメインは地元、七尾市中島のカキ。細かく刻み他の具材と合わせる。

竹内アナ:
ひと塊にカキは1個分?
会田さん:
1個以上入っていると思います。ほぼカキなんで。
竹内アナ:
カキは調理して刻んでいるですか?
会田さん:
1回ボイルしてから、炒めます。味も付いていてそのまま食べられます。

竹内アナ:
刻んだりするとカキの旨みが出ていかないんですか?
会田さん:
秘伝のカキエキスが新たに入っています。あとは食感を出すためにエリンギが入っています。あとは中島のカキなので相性の良い中島菜を炒めて入れてあります。

試行錯誤は皮にも…休日を増やしてカキギョーザづくり

そして、あんを包むこの皮にもこだわりが。

会田さん:
厚さが0.9ミリ。ちょっと厚めのやつですね。
竹内アナ:
普通のギョーザだと何ミリぐらいなんですか?
会田さん:
0.4ミリとか0.5ミリぐらいです。
竹内アナ:
けっこう違うんですか?
会田さん:
カキは水分があるので皮がベチャベチャになってしまう。最初は普通のギョーザの皮でやったんですが、全然皮がパリッとしなくて…。それでもう少し厚い皮をと思って探して、今のこの厚さにたどり着いたんです。

天ぷら粉にくぐらせ、カラッと揚げる。会田さん自信の一品、カキギョーザの完成だ。

竹内アナ:
揚げギョーザっていうよりは、見た感じ天ぷらっぽいですね。美味しいですね。カキの旨味がものすごいですね!
会田さん:
カキが”いっぱいいる”という感じですね。

竹内アナ:
皮のモチモチ感であったりとか、中島菜やエリンギの食感も楽しめますね。

会田さん:
去年まで、うちの店は日曜日が定休日だったんですけれど、今年から第1、第3、第5月曜日を休みにしてカキギョーザを作っています。

竹内アナ:
お休みを増やしてまで!?このカキギョーザに懸けている部分もあるのでは?
会田さん:
ありますね。特産品とかになればいいなと思っています。せっかく、僕も七尾市にやってきたんで…何かしらここに残せたらいいなと思って。

3月からは通販で焼きギョーザも販売するそうだ。七尾の新たな名物になるか?ぜひ、七尾に来た際には1度味わってみてほしい。

(石川テレビ)