文部科学省は給食の際、適切な対策を行えば“会話が可能”だと各都道府県の教育委員会などに通知した。これにより、給食時間に子どもたちの声が戻ってくるかもしれない。

給食時の会話 対策行えば可能に

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11月29日、文部科学省は給食の際、「適切な対策を行えば会話が可能」だとする通知を各都道府県の教育委員会などに行った。

松野官房長官:
児童生徒が充実した学校生活を送れるよう、地域の実情に即して、学校における感染対策に適切に取り組んでいただきたい。

これまで政府の新型コロナ対策の基本的対処方針に記されていたのは、「飲食はなるべく少人数で黙食を基本とする」。
この食事中に会話をしない“黙食”の記述が、11月25日の変更で削除された。

これを受けて、文部科学省が各都道府県の教育委員会などに出した給食の際の過ごし方などについての通知。これまでも「必ず『黙食』とすることを求めていない」ことを改めて伝える。

その上で、「座席配置の工夫や換気などの感染防止対策をすれば会話可能」として、感染状況などに応じた取り組みを検討するように求めている。

2022年6月、福岡市ではいち早く黙食の見直しを決定。その際の小学校の給食時間を取材。
子どもたちは、笑顔で周りの友達と話しながら楽しそうに食べていた。

会話の際は、大きな声を出さず、同じ方向を向いて給食を食べていたが、給食の際の会話に児童たちも笑顔だ。

中学生の受け止めは様々

学校での黙食の見直しについて、現場ではどのように受け止めているのか東京・豊島区の千登世橋中学校で話を聞いた。

中学3年生の生徒たちの意見は、
「僕自身はちょっとうれしい。(残りの)中学生活も短いので、少しでも友達と話したい」

「わざわざ給食の時間にしゃべる必要はない。休み時間があるので、その時間に話せればいい」

「受験生なんでインフルとかコロナにかからないように黙食した方がいい。受験が終わったら、気にせずみんなと仲良くしゃべれたら」
と様々だ。

今回の通知を受けた対応について小林豊茂校長は、「社会の情勢や子どもたちの様子を見ながら判断していきたい」と話している。

「イット!」のスタジオでは…

榎並大二郎キャスター:
正直、まだ黙食だったのか~という思いもしますが、子どもたちは本当に我慢していたでしょう。これで少しは普通の生活に戻ったというところでしょうか?

宮家邦彦氏:
たまたま一週間ほどヨーロッパに行ってきたんだけど、マスクしてる人なんていない。無責任なことをあまり言うべきじゃないかもしれないけれども、もう少し自由でもいいんじゃないですか。

今は何か通知があったらみんな一斉にやめるではなく、自由に校長先生の判断で決めてあげることが子供たちにとって一番いいんじゃないかなと私は個人的に思います。

榎並大二郎キャスター:
そうですね、対策をした上で友達たちと楽しく過ごしてもらいたいものです。
 

(「イット!」11月29日放送より)