青森公立大学・経営経済学部・地域みらい学科の三浦英樹教授。
現在、学生に科学論の基礎、地球科学、地理学、自然史な
三浦さんは、極寒の地、
その三浦さんに、南極で最も美しいと感じた風景ベスト3や調査で得られた経験、そしてこれからの南極研究の展望について話を聞いた。
環境変動が地形に残した痕跡に感動「絶景3選」
三浦さんが南極で感動する風景は、
一つ目は、「スカルブネス・きざはし浜」。

写真が撮影された「きざはし浜」は、今は氷は見られないが、海岸線が
二つ目は、「ラングホブデ北部 ザクロ池と小湊」。

約5万年前に氷床が拡大したことによって侵食された、J字型の特徴的な氷食
そして、三つ目は、「セール・ロンダーネ山地・

ここからは、ジェニングス氷河と氷床上に高くそびえ立つ山地が見られる。
三浦さんは、「地図や地球儀を見ていても想像の世界でしかなかった地球の大きさや広さを自分の体で実感できたことが忘れられない」という。
南極の観測から卒業し青森公立大学の教授になった今、自身の経験を通して、学生たちにも地球全体を感じて温暖化など現在進行形の様々な事象や課題をとらえてほしいと願う。
南極は“未知の世界” 東南極の調査が今後のカギ
これからの南極観測や研究について三浦さんは、まだ南極は“未知の世界”だと語る。
例えば南極に生息する生物についても、ミクロな生物の新発見に加え、地球全体を視野に入れた様々な生物間の相互関係にも新たな発見が
そして、欧米の基地が極めて少ない日本の昭和基地がある南極の東

東南極は西南極よりも
三浦さんは、「今までの仕事も振り返りながら、自分の住む町の風景、地形がどうしてできたのかを考えることで、氷期・間氷期の時間の流れや、気候変動などダイナミックな地球の営みを感じることができる。
人類を含めた地球という惑星がどうやってできているのか、

〈三浦英樹さん〉
青森公立大学教授。1994年国立極地研究所入所、第37次南極地域観測隊(夏隊)