キノコ狩りのシーズンを迎えている新潟県上越市では、キノコに異変が起きている。気温が高く雨が少なかったことから、キノコが育ちにくい状況だという。小さいキノコは、毒キノコとの判別が難しい。キノコ狩りでの注意点を取材した。
生育進まないキノコ… 「もったいない」と思わず判別を
秋の味覚を代表するキノコ。おいしいものもあれば、食中毒の原因となる毒キノコも。そんなキノコの見分け方を学んでもらおうと、新潟県などは10月4日、専門家を招いた講習会を開催した。

さっそく岡沢地区の山でキノコ狩りを行う参加者。しかし、例年この時期に生えているはずのキノコが極端に少ない。

日本菌学会 滝沢博さん:
暑さが続いたり、雨が少なかった

日本菌学会の滝沢さんは「岡沢地区では9月の気温が高く雨の少ない気候が続き、涼しく湿った環境を好むキノコが育ちにくい状況が続いている」と指摘。

それでも、なんとかキノコを集めた参加者だが…
参加者:
ほとんど毒キノコばかり。食べられるものも小さなキノコ
キノコの生育が進まない中、こんな注意点が。
新潟県 上越地域振興局 佐藤崇 課長:
「もったいない」と思うと、小さいもの・形の崩れたものを採ってしまう

「せっかく山に入ったのだから」と、小さなキノコも持ち帰りたくなるが、小さいものは判別が難しく、毒キノコと分からず食べてしまうケースもあるという。

毒キノコの代表・ツキヨタケも「素人には判別は困難」と滝沢さんは話す。

日本菌学会 滝沢博さん:
図鑑にはいい写真しか載っていないが、本当のキノコは形が違う。多少なりとも必ずあるので、知らないキノコは食べない

秋の味覚・キノコ。県は紛らわしいものは食べないことや人に渡さないことを呼びかけている。
(NST新潟総合テレビ)