今、世界中が同時に新型コロナウイルスという敵と闘っている。
社会経済活動が一部で再開し、新しい生活スタイルが広がりつつある。
各国の現状は?
収束の見通しは見えてきたのか。
世界中で取材を続ける各国のFNN特派員が、世界8ヶ国11都市からリポートする。

【第1回:新型コロナウイルスと闘う世界 “緊急事態”世界11都市の特派員が伝える今
【第2回:緊張が続く欧州 “最悪を脱した”NY 中国は企業活動再開 特派員が伝える今
【第3回:新型コロナウイルスと闘う世界 8ヶ国11都市の特派員が伝える今
【第4回:「嵐の真っただ中」のロシア “リベンジ消費”に期待がかかる上海
【第5回:防疫か経済再開か 徐々に動き出した世界の現状 韓国繁華街のクラブをはしごした男性の結末

各国の感染者数を緑で表示(5月15日14時30分現在)

▼中国 84,029

北京の岩佐です。
これ私もときどき頼むデリバリーの水餃子です。このチェーン店が自動運転のロボットによる配達を始めています。配達員との接触を避けたいというニーズに応えたものですが、中国では究極の無接触=人間いらずのロボット技術の開発が加速していきそうです。

配達員との接触を避けるためのロボットによる餃子の配達

上海の城戸です。
上海市は今月9日に都市の警戒レベルを引き下げマスクの着用の規制も場面に応じてなどやや緩和しました。それでも街を行く人はまだほとんどマスクを着けたままです。政府が「外して良い」とはっきりと言っていないことや感染の再拡大が起きる地域があるためです。中国政府は感染はほぼ抑えこんだと主張していますが市民にとってはマスクを着ける生活は新しい生活スタイルになりつつあります。

マスクを着けるのが上海の人々の新しい生活スタイルに

▼アメリカ合衆国 1,417,889人

ワシントンの瀬島です。
アメリカが中国への攻撃を強めています。中国の研究所がウイルスの発生源だとするトランプ大統領は、報復措置の検討を進めているほか、議会では、こちらの中国大使館前の通りに、感染拡大をいち早く警告し当局から処分を受けた医師・李文亮(りぶんりょう)さんの名前をつけるよう求める法案が提出されました。中国側の反発は必至で、ウイルスをめぐる「米中全面対決」への懸念が高まっています。

ワシントンの中国大使館前のこの道路に、中国の李文亮医師の名前を付けることになるのか

ロサンゼルスの益野です。
ようやく外出制限の一部が緩和され、ビーチでサーフィンなどをするのが許可されました。まだ砂浜でくつろぐのは原則禁止でマスクも義務なんですが、それでも西海岸の人にとっては大きな意味があります。数日前に「外出禁止があと三ヵ月続くかもしれない」という報道が出て大騒ぎになったんですが、その時も当局が「ビーチも使えるようになったし少しずつ緩和するから安心してほしい」と、そう呼び掛けていたのがとても印象的でした。

サーフィンが許されたロスのビーチ 青空が一層美しく映える

ニューヨーク上野です
感染の中心地、ニューヨークでもようやく15日から基準を満たした一部地域で経済活動再開が可能となります。こうした中、「新たな生活様式」となりそうな取り組みも見られるようになっています。一部のスーパーでは混雑緩和のため、レストランを予約するサイトと協力して、買い物時間を予約する取り組みが行われています。この取り組み、新型コロナ後は多くのところでも取り入れられるようになるかもしれません

NYではスーパーの買い物もアプリで予約して?!

▼トルコ 144,749

イスタンブール清水です。
トルコでは経済活動の一部が再開し、こちらの美容院ではおよそ2ヶ月ぶりに客を迎え入れています。
客:「ソーシャルディスタンスを守っていて安全。髪を染めたが安心して任せられた。」
このほか、ショッピングモールなども一部再開しましたが、レストランなど飲食店の営業はまだ認められておらず、まだ客足は鈍いようです。感染者数も14万人を超え、依然として増えています。

2か月ぶりに再開したイスタンブールの美容院

▼フランス 178,994人

パリの藤田です。
11日に外出禁止の段階的な解除が始まったフランスでは感染対策のため、公共交通機関の利用方法が大きく変わりました。こちら地下鉄では、利用者はマスクの着用が義務付けられているほか、乗客同士の距離を確保するため、対面の席は利用しないように呼びかけられています。また、ラッシュ時にはこちらのような、利用時間や勤務先を記入した証明書が必要になっています。

パリの地下鉄ではマスク着用が義務。乗客同士の距離も確保するための工夫も。

▼ロシア 252,245人

モスクワの関根です。
ロシアの嵐は未だにやまず、毎日新たに1万人ほど感染者が増えています。首都モスクワでは、ついにマスクと手袋の着用が義務化され、地下鉄の駅に自動販売機が登場しました。1枚75円と普段の5倍以上の高額で売られています。そんな中でもプーチン大統領は経済活動の制限を解除。冷え込んだ経済の立て直しに躍起ですが、市民は感染拡大のリスクに戦々恐々としています。

マスクと手袋の着用が義務化されたモスクワ 自動販売機でマスクが買える(1枚75円)

▼イギリス 234,440 人

ロンドンの立石です。
イギリス政府は外出制限を一部緩和、テレワークができない人の出勤を許可しました。そんな中、ここビクトリア駅の切符売り場で働く女性職員が「俺はコロナに感染した」という男からつばを吐きかけられた後、ウイルスに感染し死亡するというショッキングなニュースがありました。警察は捜査に乗り出しましたが感染が終息しない中、駅など公共の場で働く人たちに不安が広がっています。

テレワークが出来ない人の出勤が許可されたばかりのロンドンでショッキングなニュースが

▼タイ 3,018 人

バンコクの武田です。
タイでは連日、新たな感染者が
一桁台となっています。感染予防のための制限も緩和されつつありこちらの市場でも、衣服の販売などが再開されています。今月17日には、ショッピングモールも、全面的な営業が再開される見通しですが外出する人が増え、第2波への懸念も出てきています。

衣服の販売もスタートしたバンコク市内の市場

▼韓国 11,018

ソウル熱海です。
外出自粛要請解除から一週間がたち街に人は戻りましたが、警戒感の緩みからマスクの着用者は減りました。ソウル市は13日から混雑時の地下鉄でのマスク着用を義務づけ、こちらの自動販売機ではマスクが販売されています。また繁華街のクラブを発端とした集団感染は130人を越え、封じ込めには至っていません。感染拡大防止と社会活動再開の両立の難しさが浮き彫りになっています。

地下鉄でマスク着用が義務付けられたソウル そのソウルでも自動販売機でマスクを販売

(感染者数はジョンズ・ホプキンズ大学調べ)

【取材:FNN海外特派員取材班】