自民党は9月8日、国会議員379人のうち、179人が旧統一教会と何らかの接点があったと明らかにした。約2人に1人は接点があったことになる。

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河野デジタル相に旧統一教会との関連報道

こうした中、9日発売の週刊誌「FRIDAY」が、河野太郎デジタル相が旧統一教会の関連団体のイベントに祝辞を送っていたと報じた。

記事によると河野大臣は2004年、東京都内で行われたイベントに「大会のご成功、運動のご発展を心から祈念申し上げます」などするメッセージを寄せたとされている。

こうした報道に対して9日、本人は次のように述べた。

河野太郎デジタル相:
週刊誌から18年前のイベントに祝辞が出ているという報道がありましたので、事務所を確認しましたけれど、18年前だったので資料が全くありません。発信の確認はできておりませんが、私の事務所の方針として、統一教会とは関わらないっていうものに変わりはございません

河野大臣は、兼務する消費者相として「霊感商法」についての検討会を立ち上げ、8月29日に初会合を開き、「被害をどうやって未然に防止をするのか。被害をどのように救済をしていくのか。闊達な議論を期待していきたいと思います」と話していた。

霊感商法の検討会初会合(8月29日)
霊感商法の検討会初会合(8月29日)

自民党が8日公表した旧統一教会と接点があった国会議員のリストに、河野大臣の名前はなかった。

氏名の公表めぐり岸田首相と自民党幹部が対立

一方、リストで氏名を公表する範囲をめぐって、岸田首相と自民党幹部がギリギリまで対立していたことがわかった。

岸田首相の周辺によると、岸田首相は今週前半、党幹部に「名前は全部出して構わない」と伝えたとされる。

ところが、自民党幹部は、旧統一教会と関わりの深い数十人程度にとどめるべきだと主張。

岸田首相や茂木幹事長ら幹部が集まり、協議したが結論が出ず。その後、自己申告のあった179人のうち121人のみ氏名を公表する「折衷案」に落ち着いたという。

これに対し、野党からは疑念を解消する結果になっていないと批判の声が上がっている。

自己申告は軽い…公表の基準をはっきりすべき

イット!のスタジオではコメンテーターで明治大学教授の齋藤孝さんに話を聞いた。

加藤綾子キャスター:
公表の仕方をめぐって首相と自民党幹部で意見が違ったというのは気になるんですけれども、関係がわかっていても公表されない議員がいるとなると、結局ずるずるこの問題を長引かせてしまうのかなとも思うんですが、齋藤先生どう思われますか?

明治大学教授・齋藤孝さん:
まず(調査方法が)自己申告アンケートというのは、ちょっと軽いというか、聴取を一人一人した方が良かったと思うんです。あと公表の仕方については、グレードを3つぐらいに分けて非常に濃いつながりのあった人たち、中ぐらいの人たち、軽い人たちと、この辺で線を引きましたとはっきり基準がわかればいいと思うんですね。濃い人たちについては、一体これをどうするのか、どう考えているのかを追及していく。党として何が問題であったのかを示すことにもなると思います

(イット! 9月9日放送より)