新型コロナウイルスの陽性者について佐賀県は8月29日、これまでの「全数把握」を見直す方針を国に伝えた。

全数把握見直しの方針を示したのは、佐賀・鳥取・茨城・宮城の4つの県のみで、発生届の対象を重症化リスクの高い人などに限定する方針を表明している。

医療機関の負担軽減は確実

4県の知事は、8月30日にリモートで意見交換した。全数把握見直しについて、専門家は「軽症の人も含めた一律検査は、いずれ見直しがくる」との見解を示している。

佐賀県は9月2日から、これまでのいわゆる“全数把握”を見直し、陽性の発生届の対象を限定する。対象になるのは「65歳以上の高齢者」「入院を必要とする人」「重症化リスクがあり、治療薬などが必要な人」「妊婦」となっている。

佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授:
重症化するリスクがある人を重点的に把握するということで、いい方法ではないかと思う。ワクチンを何らかの理由で打つことができていない人も、把握する中に入れてもいいのではという気もする

佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授
佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授
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では、具体的にどう変わるのか。見直す目的は「医療機関の負担軽減」だ。

これまでの全数把握では、医療機関に対し“すべての陽性者”について、氏名や生年月日、居住地といった個人情報に加えて検査日、発症日、症状、基礎疾患の有無などを詳細に報告するよう求めていた。

9月2日からは、この報告が主に重症化リスクの高い人だけに限定されることになるが、医療機関にとってはどうなのか。

佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授:
事務の方やドクターが報告を入力していて、かなり時間が取られる場合もあるので、いい意味での負担軽減に必ずなると思う。

軽症でも油断禁物 子供のいる家庭は…

一方で県によると、現在のいわゆる第7波の陽性者のうち、おおむね7割から8割は発生届の対象にはならない人だという。対象外の陽性者には今後、保健所から健康観察の連絡がなくなる。

県は、自宅療養支援センターと確実に連絡がとれる体制を整備して支援するとしているが、懸念点や療養する陽性者が気を付けるべきことはあるのか。

佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授:
感染された方のほとんどの割合の方は軽症で、時間の経過とともに良くなる方が多い。過度の心配なく、自宅療養を続けることで問題ないと思う。ただ、4日ぐらい経っても解熱傾向がないなどの際は、医療機関に連絡していただいた方が安心でしょう。

――現状の検査体制も見直した方がいいと考えるか?

佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授:
報告する対象を決めるという事でいけば、本来は検査をするという事でいいと思う。重症化リスクが全くないコロナの疑いがある方に、一律に検査をする必要はないと思う。ただそうすると、保険請求などの診断の証明がないなど、医療とは別の面でやめられないということがあるので、私の専門の領域だけでは判断できないが、軽症の人全て一律に検査をするということは、いずれ見直しがくると思います。

――新学期にあたり、学校や家庭で心掛けることは?

佐賀大学医学部附属病院 青木洋介教授:
多くの児童が一斉にかかると、学級閉鎖や学業の遅れなどの弊害があるので、なるべく多くの人が同時にかからない注意は、一人一人がするべきだと思う。ただ、もし罹患したとしても、過度に心配になる必要はないと思う。2年半くらいかけてウイルスの毒性は強くなっておらず、よりマイルドになってきているので、過度に心配なさらず、今まで通りの感染対策をしていれば、普通の日常生活を送ることはできる。

(サガテレビ)