オリンピック・パラリンピックの開催が決まっても、日本人のスポーツ実施率に変化なし。そんな調査結果が明らかになった。

東京大学大学院の鎌田真光講師らによると、大会開催が決まった2013年を境に、その前後7年間(2006年~2020年)に行われた、厚生労働省や東京都の3つの調査結果を分析したところ、日本人のスポーツ実施率や身体活動量は向上していなかったという。

大会組織委員会の「アクション&レガシーレポート」では、日本人のスポーツ実施率は2016年の42.5%から2020年には59.9%に向上したと報告されている。しかし鎌田講師は「この評価に用いられた調査では、2017年から階段昇降が追加されるなど、算出方法が変更されていることから、経年変化の分析として適切ではない」と指摘。

また、東京オリパラによって生み出される持続的な影響=レガシーとして、国民のスポーツ実践率の向上が掲げられていたものの、鎌田講師は「スポーツを「観る」ことと「する」ことを結びつける具体的な工夫が必要。大会開催で高まったスポーツの関心を、一時的なもので終わらせないためには、戦略的に国民の行動変容に向けて取り組むべき」としている。

今回の調査は、オリパラ開催決定をキッカケに、開催国の人々のスポーツ実施率などが変化するかを検証した初めての研究だという。

記事 930 社会部

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