新型コロナ対策の持続化給付金を、家族ぐるみで、10億円近くだまし取ったとされ、インドネシアに逃亡していた谷口光弘容疑者(47)が、日本に移送された。午後4時半ごろ、谷口容疑者を乗せた航空機が、成田空港に着陸した。警視庁の捜査員が同行していて、午後3時前に、機内で逮捕状が執行されている。航空機から降りてきた谷口容疑者は、数人の捜査員に囲まれ、無表情のまま、空港内の施設に向かった。

谷口容疑者は、元妻の梨恵容疑者(45)と、大祈容疑者(22)ら息子2人とともに、おととし、新型コロナの影響で売り上げが減った個人事業者を装い、持続化給付金300万円をだまし取った疑いが持たれている。家族4人で、給付金詐欺を繰り返し、被害額は10億円近くにのぼるとみられる。利恵容疑者と息子2人は、先月、逮捕されていた。

谷口容疑者は、おととし、インドネシアに出国、警視庁が指名手配していた。外務省が旅券返納命令を出していたところ、谷口容疑者は、今月7日、スマトラ島南部のランプン州で、地元の警察当局に身柄を拘束され、不法滞在の疑いで逮捕された。

警視庁は、きょう、谷口容疑者の身柄を成田空港から都内に移送し、今後、取り調べを本格化させる。大規模な持続化給付金詐欺事件の全容解明を進めるとともに、金の流れなどを調べる方針だ。(画像は、成田空港に到着した谷口容疑者・午後5時15分ごろ)

社会部
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