私がお伝えしたいのは「銃による犠牲者が4万5000人突破」です。

ワシントンの国立公園に4万5千222本の花が飾られました。一年間にアメリカで銃によって命を落とした人の数を表しています。

ホワイトハウスや議会では、ハリウッド俳優や銃乱射事件に遭遇した少女らが銃規制の強化を訴えました。

ポイントはこちら「相次ぐ銃撃事件、規制強化の道は開けるのか?」注目です。

【注目ポイント・記者解説】

国立公園に飾られた花を見に来た人たちは、規制強化の必要性を感じていました。

10代の男子学生:
銃を禁止することこそ、解決策だと思う。

60代女性:
大きな衝撃を受けている。なぜ問題を正す事ができないのか理解できない。

30代女性:
コロナによる死を心配していましたが、コントロールできはずの人間が作った武器で多くの犠牲者が出ているのは、狂っていると思う。

イベントを主催した団体は、銃の購入者に対する審査を厳格化する法案を議会で可決するよう呼びかけています。

こうした銃規制を求める声が高まるなか、アメリカ議会上院は6月12日、与野党共同で声明を出し、21歳未満の人が銃を購入する際に人物チェックを強化することや、学校の安全対策を強化することなどで基本合意したと明らかにしました。

ただ、殺傷力の高いライフル銃の購入年齢を引き上げることなどは見送られました。

バイデン大統領は「これまで数十年間に議会が通した、最も重要な銃規制になるだろう」と法案成立に向け期待感を示しました。

現在、議会上院(定数100人)は両党の議員がそれぞれ50人で、銃規制法案を通すには60人の議員の賛成が必要となります。今回の合意には、銃規制に慎重な共和党の議員10人も名を連ねていて、法案が可決される可能性が高まっています。

(FNNワシントン支局長 藤田水美)

ダッチャー・藤田水美
ダッチャー・藤田水美

フジテレビ報道局。現在、ジョンズ・ホプキンズ大学大学院(SAIS)で客員研究員として、外交・安全保障、台湾危機などについて研究中。FNNワシントン支局前支局長。