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6月28日、最高気温が35.1℃にのぼり、4日連続で猛暑日となった東京。

世田谷区にある、23区唯一の渓谷には、涼を求める人の姿があった。

30代夫婦:
もう暑すぎて、等々力渓谷で涼もうと思って。電気代もすごく気になるところなので、ちょっとでも抑えて涼しいところに出かけたいですよね

100地点で猛暑日…危険な暑さ 区役所や児童館で独自の対策も

6月28日は、最高気温38.7℃を観測した山梨県甲州市をはじめ、全国で35℃以上の猛暑日となった地点は2022年最多の100地点と、厳しい暑さになった。

こうした中、こんな取り組みも…。

東京・墨田区が6月から、区内の高齢者施設など14カ所に開設したのが、「涼み処」だ。その名の通り、高齢者が無料で暑さを避けられる場として開放しており、館内は26℃から28℃に保たれているという

「涼み処」の利用者に話を聞いてみると…

墨田区民・70代女性:
(家で)エアコンはあまりかけないようにしている。友達に電話して今日どうする?暑いでしょ?涼みに行こうかって言う感じで来ました

墨田区民・80代男性:
快適ですよ。将棋やってるからね。うちにいないからもうクーラー使ってないから節電になっていると思う。一石三鳥くらい

この施設について担当者は…

墨田区高齢福祉課 課長・澤田敦子さん:
高齢者の方は、節電とかの時って一生懸命、自分も我慢してしまう方もいらっしゃいます。でもご自身の体が大切なので、積極的にこういうところ(涼み処)を使用してもらいたいなと思います

一方、子供向けの施設でも工夫をしている。

練馬区の児童館には、取材に訪れた午後3時すぎには100人ほどの子供が。遊び回ると熱気がこもるといい、エアコンに加え、扇風機も2台設置し、冷気を循環させている。さらに窓にも日よけをかけて直射日光を遮っていた。

児童館を利用する子どもの母親は…

2児の母親:
涼しいし、こまめに水分補給しながら遊べる。料理をすると特に一気に暑くなるので、ガスとかを使うと。一時的にこっちに避難をしてきている

その一方で外の遊び場を見てみると、子どもはいない。

中村児童館・新井由希子館長:
熱中症の関係もあるので、なかなかこの暑い時間には、(子どもを外に)出せない

“熱中症”搬送者数は2021年の4倍…6月として過去最多

6月29日も厳しい暑さが予想される中、東京電力管内では3日連続で「電力需給ひっ迫注意報」を継続している。

こうした中、6月20日から26日の1週間に熱中症とみられる症状で救急搬送されたのは、全国で4551人。2021年6月の同時期の約4倍で、6月としては過去最多だ。

熱中症による死者は、2021年は750人(概数)だったが、6月から8月の平均気温が全国的に高かった2020年には1731人に上っている。

東京消防庁は非常編成した30台を含む救急車305台の運用で、非常態勢を敷いたものの、通報から到着までに時間を要する可能性があるとして注意を呼びかけている。

7,8月は“ダブル高気圧”?!「睡眠の質低下」「強い紫外線」で体調不良も

では、この暑さはいつまで続くのか?
関東では6月29日、最高気温が40℃以上になる地域もあり、危険な暑さが続くという。またウェザーニューズによると、7月から8月はチベット高気圧が日本付近まで張り出し、太平洋高気圧と重なる「ダブル高気圧」となって、厳しい暑さをもたらす恐れもあるとのことだ。

こうした高温の状態が続くことで、体調を崩すおそれも高まると、医師は指摘している。主に2つの要因が影響するといい、その1つが睡眠の質の低下だ。

兵庫医科大学 特別招聘教授・服部益治 氏:
睡眠時間であっても気温が高い。熟睡ができないんですね。寝ても翌日に体の回復ができていないと、体が弱くなる。これがまさに夏バテの背景

そのため、夜も気温が下がらない時期は、眠る前にコップ1杯の水を飲み、就寝中もエアコンを使用することが重要だ。

また、体調に影響を及ぼす2つめの要因が、強い紫外線を浴び続けること。

兵庫医科大学 特別招聘教授・服部益治 氏:
頭が痛いとか、ひどくなればめまいをして、立っていることも難しいことにもつながります

強い紫外線を浴び続けると、脳が刺激されてストレスを感じるという。外出する際は、帽子やサングラスなどで紫外線を防ぐ工夫が必要だ。

(「めざましテレビ」6月29日放送より)