温泉地の数が全国3位を誇る新潟県。そんな「温泉県」のなかでも、今回は湯沢町にある変わった日帰り温泉施設をご紹介する。
タオルも染まるほど濃厚…人気の茶色い濁り湯
夏はフジロック、冬はスキーやスノーボードと、1年を通じて多くの人が訪れる新潟県湯沢町。

そんな湯沢町で人気の温泉施設が、「苗場温泉 雪ささの湯」だ。

このお湯の特徴が…
リポーター 今泉あいさん:
お湯が茶色く濁っているんですね

ただの濁り湯ではない。雪ささの湯は、タオルが染まるほど濃厚なのだ。この茶褐色の湯は100%源泉かけ流しだといい、美しい染物までできてしまうほどだ。

なぜ茶色いお湯になるのか。雪ささの湯によると、湧出時は無色透明に近く、鉄分を含んだ温泉が空気に触れると酸化がはじまり、時間が経過すると赤色や赤褐色に変色するのだという。
タオルや服が茶色くなることもあるため、気になる人はしっかりシャワーで流すことをおすすめする。

「カップル」は男女だけじゃない…2人組だと誰でもおトク!
雪ささの湯によると、フジロックの開催日は1日に1000人も訪れ、脱衣所の外まで行列ができるという。
そんな、地元の人だけでなく観光客にも愛されるこの施設には、料金設定にもこだわりがあった。通常は大人1人900円、大人2人で1800円なのだが、「カップル」は1600円と、200円お得になる。

師田社長は「男女でも、男性同士・女性同士でも、2人組は全員カップル。お得に温泉に入ってほしい」と話している。


2人組で立ち寄った際は、誰でもお得になる魔法の言葉「カップルです」と伝えてみてほしい。
80年以上の歴史 越後湯沢駅近くの昭和レトロな温泉
続いて紹介するのは、越後湯沢駅東口から徒歩3分のところにある「江神温泉浴場」。アーケードがあるため、雨や雪の日でも気兼ねなく訪れることができる。


銭湯のようなたたずまいが印象的なこちらの温泉施設は、1938年に開業。80年以上にわたって地元の人々や観光客を癒し続けてきた、歴史ある温泉だ。

地元の人によると、「昭和の初め頃、旧湯澤村の西丘に鎮座する熊野神社の氏神様が氏子の夢枕に立ち『江沢川沿いに温泉が有る』との教えのもとに温泉を掘り当てた」との言い伝えが残っている。
管理人は温泉ソムリエ お風呂好きが縁で移住
そんな江神温泉を管理しているのが、門田和也さん(32)。実は埼玉県出身で、温泉ソムリエの資格を取るほど、大のお風呂好きだという。

お風呂の仕事に携わりたいと、2020年4月にこの施設を引き継いだ。そんな門田さんが管理する江神温泉浴場は、昭和レトロな雰囲気が漂う。
リポーター 今泉あいさん:
浴槽もかわいらしい形

江神温泉は湯量が多く源泉温度も高いため、加熱することなく常に浴槽に温泉を入れ続けている。そのため、温泉の鮮度は抜群だ。

温度は高めだが、冬でも湯上りは体中ポカポカ。透明でサラサラしたお湯は、肌への刺激も少ないという。
湯上りには、門田さんが全国から仕入れたご当地サイダーが乾いたのどを潤してくれる。


入浴料は大人1人400円とリーズナブルな価格もうれしい。「湯沢からお風呂の魅力を発信したい」と意気込む門田さんとのふれあいも楽しんでみてほしい。
(NST新潟総合テレビ)