国際テロの「魔女」と呼ばれた日本赤軍の元最高幹部重信房子受刑者が、きょう、服役している都内の施設から出所します。出所にあわせて公表予定の手記で「被害やご迷惑をおかけした方々に謝罪します」と綴っていることがFNNの取材で明らかになりました。


日本赤軍は50年前にイスラエルの空港で銃乱射事件を起こすなど世界各地でテロ事件を起こしました。元最高幹部の重信房子受刑者はオランダのフランス大使館を武装占拠したハーグ事件などで国際手配された後2000年に潜伏していた大阪府内で逮捕されました。
2001年から始まった裁判では一貫して無罪を主張しましたが2010年に懲役20年の実刑判決が確定しています。重信受刑者は、きょう、刑期を満了し、服役している都内の施設から出所する際に「再出発に当たって」と題された手記を公表することがFNNの取材で明らかになりました。

手記では「革命の『正義』や『大義』のためならどんな戦術をとっても構わないという思いで70年代斗い続けました」と当時を振り返っています。一方で、「日本赤軍の斗いの中で政治・軍事的に直接関係の無い方々に心ならずも被害やご迷惑をおかけした」と反省と被害者への謝罪も綴られています。


その上で今後の活動については「求められれば時代の証言者の一人として反省や総括を伝えることを自らの役割として応えていくつもりです」と述べています。また、服役中に癌の手術を4回行ったことも明かし、出所後は治療やリハビリに専念する考えを示しています。
(フジテレビ社会部 司法クラブ 熊手隆一)