弘法大師・空海にゆかりがあるとされる伝説の巨大な岩が、高知県須崎市で発見された。地上に出たのは数百年ぶりという”幻の岩”とは?
海上の安全を祈った岩 災害で土の中に
大善寺・高橋成暢職:
「二ツ石」と呼ばれたものを時間をかけて掘って頂いて、やっと出てきたのがこれやった
1月21日、高知県須崎市の住宅街の一角から発見された大きな岩。直径6.5メートル、幅3.5メートル、高さ2.5メートル以上ある。
この岩を探しあてたのは、近くの真言宗大善寺の高橋成暢住職。寺にはある言い伝えがあった。
【看板の文字】
ここにあった「波の二ツ石」と呼ばれた2つの大きな波石は、現在は土の中にうまって見えなくなっている
今回、発見されたのがこの看板に書かれた「波の二ツ石」とみられている。
大善寺・高橋成暢住職:
弘法大師が四国88カ所をまわる時に、足を滑らして海の藻屑となる方がおられたとお聞きになられて、亡くなられた人の菩提を祈り、海上の安全を祈ったのが2つ岩(二ツ石)と言われている
二ツ石は元々、須崎市の海岸にあったが、宝永地震の津波などにより地上から姿を消したとされていた。
地中1.5mから発見「祈りの場所にしたい」
二ツ石の行方を調べていた高橋住職は27年前、寺の向かいの住民から「自分の家の近くに埋まっているかもしれない」と聞いた。
大善寺・高橋成暢住職:
いつかはこの土地を手に入れて2つの岩を掘り起こし、皆さまと一緒に弘法大師さまのエネルギーを感じとってほしいと思って、去年から解体工事を始めた
高橋住職はこの土地を4年前に購入。2021年12月に住宅を解体して更地にし、2022年1月21日、地面を掘り始めた。すると…。
解体業・白井良宗さん:
初めは奥から掘ってきて。全然なかったが、5時間くらい掘ったら大きいものに当たった
地中1.5メートルに大きな岩がひとつ、その横にも岩が発見された。
大善寺・高橋成暢住職:
何とも言えない、感無量だった。弘法大師様がみんなを祈られた後光が光ったようで、これが目に見えないパワーなんかなと感じた
この大きな岩は伝説の二ツ石とみられ、高橋住職は町おこしにもつなげていきたいと考えてる。
大善寺・高橋成暢住職:
将来的にはもっときれいにして弘法大師の像を建てて、みんなが祈れるような心が休まるような場所にしたい
(高知さんさんテレビ)