「当選後わずか4時間の在職」で100万円が丸々懐に入る。領収書も要らない。そんな国会議員にこのコロナ禍で「10万円の給付金がもらえるか、もらえないか」で激論となる国民の痛みがわかるのか、わかるわけがない。

元大阪市長の橋下徹氏は14日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜日午前7時30分から午前8時55分)で国会議員の特権に怒りをあらわにした。

10月31日投開票の衆院選で当選した新人議員の一部が、自身の金融口座に10月分の100万円文書通信交通滞在費(文通費)が振り込まれたことについてネット上で疑問の声を上げた。国会議員として10月の在職日数はわずか1日、正確に言えばほんの4時間だ。これを受け、橋下氏はこの日、番組が用意した岸田政権の「コロナ新対策」や「経済対策」などのテーマそっちのけで、この文通費問題を取り上げ、声を荒らげた。

文通費は、給与やボーナス(年間約2,100万円)とは別に、国会議員1人あたり毎月100万円ずつ支払われる公費。郵送代や通信費、交通費などの名目で支給される。税金はかからず、領収書の添付義務はない。使途の報告・公開義務もなく、目的外に使用しても罪に問われることはない。歳費とは異なり、日割り計算とはならないため、国会議員として月に1日でも在職すれば1カ月分100万円全額が支払われる。「国会議員のお小遣い」などとも揶揄され、以前からそのお手盛りぶりが批判されてきた。

橋下氏は「なんと10月31日に当選した新人議員、元職議員が登庁前で一日しか在職していないのに10月分として丸々100万円(文通費が)出ている。121人、1億2,100万円が数時間の在職で」と語気を強めた。

さらに「立憲民主党も野党も(日割り提案に)乗らないと。みんなもらうほうになると急に黙る。普段は憲法9条の問題とかで大騒ぎするのに。いいですか、国民の皆さん、国会議員はわずか数時間で現金100万円、領収書抜きでもらっている。こういう国会の感覚で無駄遣いを改めるなんてできるわけがない」と最後まで怒りは収らなかった。

以下、番組での主なやりとり。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):
レギュラーコメンテーター橋下徹さん。今朝のポイントは。

橋下徹氏(元大阪市長、弁護士、番組レギュラーコメンテーター):
(10万円の)給付金の政策は愚作中の愚策だ。こういう金の使いかたを国会議員はするのだと。本当に納税する気がなくなる。実は、10月31日の(衆院選)投開票日に当選した新人議員は、あの一日で文書通信交通滞在費1カ月分まるまる100万円もらっているという話が出始めた。こんな永田町の感覚だからこういう給付金の、こんな金の遣い方をしてしまうのかという思いがある。

橋下氏:
国会議員の文書通信交通滞在費の話が出てもう嫌になった。この文書通信交通滞在費、僕はいつも問題視している。国会議員の給料とは別に、領収書抜きで経費として、しかも、税金かからずに月100万円、年間1,200万円キャッシュが出ている。僕はそれ自体がおかしいと言っているが、なんと今回、10月31日の投開票日で当選した新人議員、元職議員が、まだ登庁前で一日しか在職していないのに10月分として丸々100万円出ているそうだ。新人議員と元職議員が121人、1億2,100万円が数時間の在職期間で10月分ということで、1人に100万円キャッシュでと。こんな感覚だったら、公費の無駄遣いなんて、それは放置されるよ。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):
これは日割りにできないのか。

橋下氏:
日割りでいいじゃないか。最悪だ。一日分として、でも、あれ午後8時からの数時間だ。田村さん、なぜ日割りにしないのか。

田村憲久前厚労相:
うん。これは議院運営委員会かなどで議論すればいいと思う。日割りにしているものもあると思うので、そこは議論だと思う。

橋下氏:
議論って...。これ確か維新の会はずっと日割りにしろということを提案していたのに。立憲民主党も(他の)野党もこれ(日割り提案)に乗るべきだ。みんなもらうほうになると急に黙っちゃう。普段は憲法9条の問題とかでは大騒ぎするのに、なぜ立憲民主党も含めて野党はみんなもらうときになったら黙っちゃうのか。一日で、もっと言えば、数時間で、いいですか、国民の皆さん、国会議員は121人が、わずか数時間で現金100万円、領収書抜きで金をもらっている。こういう国会の感覚で無駄遣いを改めるなんてできるわけないよ、そんなの。

松山キャスター:
その無駄遣いの話。会計検査院の話にちょっと戻すが。

橋下氏:
ああ、戻すのか。もうずっとやりたいのだが、これは絶対日割り(にすべき)だ。

田村前厚労相:
それは議運で議論すればいいのではないか。

橋下氏:
いや、田村さんから提案してほしい。

田村前厚労相:
私は議運(の委員)ではない。それぞれ役職があるので、私が提案するわけにいかない。維新からそういう提案があれば、それは議論すればいいのではないか。最終的には議会で決める話だ。

梅津キャスター:
議員それぞれが返納する仕組みはないのか。

橋下氏:
返納は寄付扱いになるかどうかということ。政党に寄付をして、政党から様々な各種団体に寄付することができると思うが...。ちょっと新人議員、元職議員121人の皆さん、黙らずに。このコロナ禍でみんな困っている世帯いっぱいいて、10万円の給付でみんなこんな大激論しているのに。午後8時に当選してわずか4時間で100万円の給付を受け取る国会議員って、ちょっとおかしいよ、本当に。

松山キャスター:
衆院解散前後の議員の歳費について、どうなっているか調べたが、日割りで支払われているという話だった。

田村前厚労相:
日割りにしたと思う。いろいろ議論になって。

松山キャスター:
制度上うまく合意ができれば、(文通費を)日割りにすることもできないことはないと思う。

田村前厚労相:
できないことはないと思う。

松山キャスター:
そのあたり議運でどういう議論になっているのかは、見ていく必要がある。

橋下氏:
僕はしつこいので、もう一回文書通信交通滞在費の話に戻す。10月31日の午後8時に当選してわずか4時間だ。

松山キャスター:
当確がはっきりわからなかった人ももちろんいる。深夜になって(当確が)わかった人もいる。

橋下氏:
ただ票は午後8時に集まっていたという前提で、(在職は)たった4時間。10月は4時間の在職時間で100万円の現金をもらうというのはどうなのか、この今の国会の仕組みは。

松山キャスター:
今まで問題にならなかったのか。

橋下氏:
いや、維新の会が問題提起していたのに、国会議員はこういう問題になるとみんな黙ってしまう。121人、4時間で100万円もらったと。少なくとも121人が声を上げて、こういうことを正さないと、分配や国民への負担なんて、国民は納得しない。国会議員、しっかりやってくれ、本当に。