自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家が注目したのは、日々パパママたちが工夫しているであろう赤ちゃんのあやし方。

「最近、オムツ叩きつけたら100%爆笑してくれる。赤ちゃんのあやし方として絶対間違えてると思うけど、一回試してみて欲しい(笑)」

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どこがツボに入ったの?答えは記事の続きで…

フォトグラファーで“新米お父さん”の滝沢たきお(@takio_takizawa)さんが投稿した、個性派な赤ちゃんのあやし方。
オムツを床にバシンと叩きつけたり、「オムツ替えな!」と大きな声を出したりすると、生後8カ月だという息子さんは大興奮!お父さんと一緒にご機嫌な声で笑いだすかわいい姿に、多くの人が注目した。

「物が落下すること・大きな音が出ること・お父さんの笑い声がすること」が息子さんのツボに入っているのでは…と分析している滝沢さんだが、SNSでは同じように「大きな声を出してリアクションすると笑う」「何か物が落ちると爆笑!」などなど、子どもたちの“ツボ”に入る現象の報告が続々。

中には「鼻をほじる真似をすると大笑いする」「時計の針が動くのを見ると笑う」などの個性的な報告もあったが、これらの行動の一体どこが子どもたちの“笑いのツボ”に入っているの?そしてやはり成長とともに“ツボ”も変わってくるのか?
育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いてみた。

子どもの成長と“笑いのツボ”は連動

――「オムツを床にたたきつける」これって何がツボに入っていると思う?

お父さまがおっしゃっているように、私も、物が落ちることと大きな音が出ることが、お子さんの笑いスイッチを入れる大きなポイントになっていると思います。また、パパが笑うとお子さんも笑う、これは素晴らしい同調の力ですね。

小さい子はいったんツボに入ると、それを繰り返すこと自体が「楽しくてたまらない」ということも多いです。「さっきやったばかりなのにまた?」という子育て中のパパママからしたらおなじみのあれです。「よく飽きないなぁ」と思ってしまうこともありますが、展開やオチが予期できているからこその繰り返し。それだけ記憶が発達しているということでもあるのです。


――「物が落ちる」ことと「大きい音がする」ことが、あやし方のポイント?

今回のお子さんは8か月ということですが、やはりこのくらいの月齢前後の子に有効なことが多いですね。これはこの時期の身体の成長も関係していると考えられます。

生まれたばかりの赤ちゃんの視力はとても弱いということはよく知られていますが、その段階では1つの物を注視したり、動いている物を追視したりすることはできませんし、音のした方を向くといった、目と耳を連動させた動きもできません。生まれてからの数ヶ月で大きく成長していくのです。

よって、宙を舞うオムツを目で追って、それが着地したとたんにそこから大きな音が聞こえるというのは、小さな赤ちゃんにとっては“斬新”な出来事に映るのでしょう。しかもパパも笑っているから、自分も笑っちゃう。インスタでは「あやし方、絶対間違えてる」と記していますが、とてもほほえましいと私は感じました。こういう斬新なやり方を編み出すのは、パパの方が多い印象があります。


――赤ちゃん以降、子どもの”笑いのツボ”ってどう変化していくの?

その子の発達の段階と関連し、変化していくことが多いです。
今回のように、0歳後半で面白い動きや音に反応するのも、自分が習得したばかりの目や耳の能力をフル活用していることになるわけで、今までできなかったこと、知らなかったことというのはやはり新鮮に映るものです。

昔ながらの「いないいないばあ」も、実は成長段階と関係している遊びです。そこにあるものは、いったん何かでカバーされても、まだそこにあるという「物の永続性」を理解しているからこそ楽しいのです。「いないいない~」と言って手で顔を覆っても、「ばあ」でまたそこに顔が現れる、それを楽しんでいるのですね。

これは0歳後半くらいの子だと喜びますが、もっと小さい月齢の子だと反応しません。顔が見えなくなったということは、もうそこにはいないと考えるからです(だから小さいうちはパパやママが視界から消えたら、「いなくなってしまった」と捉え、泣いてしまう子が多いのです)。

赤ちゃん時代を過ぎ、言葉が登場すると、これも笑いのツボになることがあります。以前、このもやもや育児でも取り上げた「お下品ワード」の連呼なども子どもたちが笑いのツボに入りがちな典型例です。このように子どもたちの「マイブーム」は意外と成長段階とつながっていることが多いので、そういう目で見てみると、なぜそこにハマるのかが理解しやすくなるかもしれません。

「オムツを床にたたきつける」ことで爆笑!というのは、実はこのくらいの年齢の子どもたちにとってとても自然な笑いのツボを刺激しているよう。
まだ「音がした方向を見る」ことができないくらいの小さな子どもにとっては、習得したばかりの「視覚・聴覚をフル活用できること」、つまり「物が動く・大きな音がする」ことが一緒に起きるのが、とても楽しい体験になるのだ。

SNSで多く見られた「時計の針が動くと笑う」「大きなリアクションを取ると笑う」という報告も、この「物が動く・大きな音がする」という子どもたちの“ツボ”を押さえているため、有効なあやし方と言えそうだ。

赤ちゃんの頃はこのように動きと音が笑いのポイントだが、子どもたちの笑いのツボは年齢とともに変化。
言葉が上手に使えるようになる3歳ころからの子どもたちは、お友達やパパママがついつい反応しちゃう「ちょっとお下品なワード」を連呼するなど、言葉を使った笑いがブームになりがちだが、「鼻をほじる真似をすると大笑いする」という報告は、面白い動きと「ちょっとお下品なワード」の合わせ技なのかもしれない。

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※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)