「花丸」から「出入り禁止」まで
立憲民主党の安住国対委員長が国会論戦を報道した新聞各紙を「百点」「花丸」から「くず」「論外」「出入り禁止」と論評を加えてドアに貼り出した問題。1時間ほどではがして陳謝したと聞いてがっかりした。
この記事の画像(4枚)立憲民主は週明けから国会対策を方針転換し、「桜を見る会」など政府批判を減らし、「新型肺炎」関連の質問時間を増やしている。
この方針転換に触れず、「桜を見る会」で首相を追及する立憲民主の辻元さんを大きく写真入りで伝えた朝日は「花丸」。
「野党側は桜を見る会などの追及ばかりを続けているという批判をかわしたい思惑もある」と書いた日経には「クズ、0点。出入り禁止」と厳しく、「地元に帰るとなんで新型肺炎の話を聞かずに桜ばっかりやってるんだと批判される(立民幹部)」と突っ込んだ産経は「論外」で下の方に貼ってあった。
面白かったのは「野党は疑惑追及や中傷ばかりとの批判を封じたい考えだ」と立憲を批判しながらも「辻元節鋭く」とヨイショした読売は「ギリギリセーフ」だったこと。これは恥ずかしいかも。
圧力と反発と忖度のせめぎ合い
安住さんの「論評」を読むと新聞各社のカラーと言うか、立憲民主、いや安住さんへの忖度ぶりがわかって大変面白いので、ジャーナリストを目指す学生さんなどは是非参考にした方がいいと思う。
安住さんは「感情のおもむくままに書いた。反省している」と陳謝し、枝野代表から「理性的に対応してください」と注意されたそうだが、別に陳謝するほどの事でもない。また福山幹事長は「報道への圧力だとは思わない」と語ったが、いや立派な圧力です。この世界は圧力と反発と忖度のせめぎあいなのだ。
「報道への圧力だ」とキーキー騒ぐな
自分に都合の悪い記事を「出入り禁止」とか「論外」とか論評する政治家はまああまりカッコよくはないが、それにいちいち反応して「報道への圧力だ」とキーキー騒ぐ記者の方がみっともない。
だから安住さんには是非今後も記事への論評を続けてほしい。新聞だけでなく僕のコラムもお願いします。