世界各国が持続可能な発展をしていくための目標「SDGs」。

その中の「つくる責任・つかう責任」では、資源に限りがある中で持続的な開発を目指し、廃棄物の削減やリサイクル・リユースの促進を目標として掲げている。

この活動に取り組む福井県鯖江市の企業を取材した。

“小さな傷で廃棄”はもったいない

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7月3日、日本一のシェアを誇る眼鏡産地・鯖江市にオープンした眼鏡店「SABAE・OPTアウトレット」。

実は、一般的な眼鏡の販売店ではない。アウトレット専門の眼鏡店だ。

店を手掛けたのは、眼鏡の製造販売を行う鯖江市の「ウィズ中央堂」。

ウィズ中央堂・荒谷直嗣社長:
眼鏡は少し傷があったり、作っている最中に傷ができたり、ちょっとしたことで返品されたりして、メーカーは全部それを捨てるしかないので、これはもったいないなと思った

販売しているのは、使用するには問題のない擦れや傷がついたもの、型落ち品で売れ残ったもの、さらには不良品対策で多めに作った余りなど、さまざまな理由で販売しにくくなった商品。

原渕由布奈アナウンサー:
これなんかは、普通の正規品と変わらないように見えるのですが…

ウィズ中央堂・荒谷直嗣社長:
これはうちの展示会用に作ったサンプル品ですね。廃棄するのはもったいないから売ろうかと

原渕由布奈アナウンサー:
問題なく使用できますよね?

ウィズ中央堂・荒谷直嗣社長:
はい、できます。例えば、この形で(本来は)4色あるけど、もう1色しか残っていなくて、ほかの色合いがなくて並べて売りにくいから廃盤にしようとか

商品だけでなく建物にもSDGsを反映

ウィズ中央堂は、地域貢献のためにと、10年ほど前から本社の倉庫でアウトレット品の格安販売を始めた。

週1回、土曜日の夜10時から2時間だけの限定営業だが、通常2~3万円するような眼鏡をレンズ代込みで3000円から販売。

このお得さと、夜中に行列ができる眼鏡店という面白さが口コミで広がり、次第に遠方からも客が訪れるように。

倉庫での販売が手狭になったことから、7月3日にアウトレット専門の店をオープンすることになったのだ。

客:
きょう初めて、うわさを聞いてやって来ました。眼鏡も、1人に1個ではなくて、服に合わせて複数持ちたいとかあるので、格安で買えるのはいいと思います

客:
捨てるのはもったいたいので、どういう形であれ使われるのは環境にもいいし、すごくいいと思います

店舗は神戸港で使われていた中古の貨物コンテナを再利用。外側を白く塗り直し、窓には廃材のガラスをはめ込んだ。

建物にもリユースの促進を目指す、SDGsの考えを反映させている。

ウィズ中央堂・荒谷直嗣社長:
せっかく作ったものを捨てるより、どんどん販売できるものは販売していけば、私たちもメーカーも困らないし、使う側も安く購入できるなら、みんながWin・Winな関係になるかなと思う

販売だけでなく製造も手掛ける会社の社長として、せっかく作ったものは、なるべく捨てたくないという思いがある。

限りある資源の中、生産と消費が持続できる世の中を目指し「つくる責任・つかう責任」に向き合っている。

(福井テレビ)