お台場のスタジオから五輪中継
7月23日に開幕した東京オリンピック。
連日各国選手の熱い戦いが展開されているが、その模様を放送する各国メディアも時差の壁を乗り越え、各競技の取材、番組の生放送に奔走している。

しかし今大会はコロナ禍。
各放送局は取材チームを縮小したり、スタジオの設置を見送るなど、通常の五輪取材とは様子が大きく違う。
そのうちの1つがブラジルのTV Globo。
レインボーブリッジがバックに映り、日本から中継しているかのように見えるが、実は・・・

お台場の景色は、フジテレビの18階に設置された3つの無人カメラが撮影したもの。
その映像をネット回線を介してリアルタイムでブラジルに送り、スタジオ内の3台の巨大なLEDモニターにはめ込んでいるのだ。

ESPNは取材スタッフ5人でフル回転!
一方、アメリカのスポーツ専門チャンネルESPNは、フジテレビ内のスタジオからアメリカ国内向けと世界向けの2本の番組を放送している。

番組MCとメダル獲得に期待がかかるバスケットボールの試合などについて臨場感たっぷりに伝えているが、お台場のスタジオはいたってシンプル。

それもそのはず。
当初予定されていた25人の取材団は大幅に縮小され、わずか5人で日々の取材と複数番組の生放送を行っているのだ。
「東京大会が今後のお手本になる」
ESPNのプロデューサー トニー・フローコースキー氏:
今回の取材はこれまでとは全然違う。
制約がたくさんあり、行動制限だけでなく、選手への取材、各社に与えられるパスも1枚に限られるから会場に入るのも難しい。
でもこの状況下で日本、東京都は素晴らしい対応をしてくれている。パンデミックの中で”Aプラス”の対応だと思う。

こう話すのは、五輪取材歴37年、今大会が14回目のオリンピックとなる、ESPNのプロデューサー、トニー・フローコースキー氏。
1984年のロス五輪から大会を追い始め、今大会が最後の五輪取材になると話す。
トニー・フローコースキー氏:
今回を最後にするのは完璧な終わり方。
コロナが終息しなかったら、オリンピックは今後、今大会のような状況が続くわけで、東京大会がお手本になると思う。
今回は競技場に行けなかったり、外食や観光が出来なかったのは残念だけど、コロナ禍の開催はこうあるべきだし、ビジターとしてはルールに従って行動するべきだと思う。
選手達の戦いぶりについては・・・
トニー・フローコースキー氏:
1年延期はどの国の選手にとっても厳しかったと思うけど、しっかり準備して大会に臨めているし、各国がメダルを取るのは見ていて嬉しい。
体操でイスラエルやブラジルの選手がメダルを取るのはしばらく見たことがなかったので良かった。強豪国がいつも勝つわけではない。

開催国として金メダルを!
最後に、準々決勝で日本と対戦し、アメリカがサヨナラ負けをした野球について聞いてみた。
トニー・フローコースキー氏:
野球は凄い試合だった。
アメリカは負けたけど、それで国民がガッカリすることではない。
日本のチームが優勝するといいね。
日本人は野球が大好きだし、開催国として金メダルをとれたら素晴らしいと思う。
22日間滞在し、閉会式翌日には帰国するフローコースキー氏。滞在中のホテルの対応も良く、安心して仕事ができたという。
そして、外出が制限される中、何でも揃っている日本のコンビニの充実ぶりに感動したと笑顔で話してくれた。