選手団と外部との接触を避ける「バブル方式」支える自治体

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7月に入り、いよいよ開幕が近づく東京オリンピックに向けて続々と選手団の入国が進んでいます。

めざまし8が取材したのは、選手団を受け入れる自治体。そこには、選手や関係者と外部との接触を避ける「バブル方式」を維持しながら、「おもてなし」の精神も忘れずに奮闘する姿がありました。

静岡・島田市の職員:
選手たちの洗濯物をコインランドリーに持って行くところ。選手たちは市民の方や一般の方達と接触しないように、職員が代わりに洗濯などを行っています。

卓球のシンガポール選手団を受け入れている静岡県島田市の職員が運んでいたのは、選手達の洗濯物でした。

選手団が宿泊する宿泊施設の洗濯機があるのは、選手たちが過ごすフロアとは別のフロア。そのため、一般客との接触が起きないように毎日朝夕2回、選手たちの洗濯物を市の職員がコインランドリーで代わりに洗濯しているということです。

「少しでも楽しんで頂ければ」おもてなしと感染対策の両立

海外から入国した選手たちは毎日PCR検査を受け、行動も宿泊施設と練習会場の行き来のみに制限される「バブル方式」。それを維持するためにこんなことも。

通訳:
カップラーメンの海鮮味とカレーチーズ味とか、いろんな種類の味1ケース。あと雪の宿のおせんべい。

職員:
はい。雪の宿ね。

通訳:
あとゼリー飲料24個、味はマスカットで。

職員:
冷えたものの方がいいですか?

通訳:
そのまま常温でいいです。冷たい物は体に悪いので皆さん飲まない。

選手団の通訳が市の職員に伝えているのは、選手が欲しいものリスト。アスリートならではの種類や温度など細部にわたる注文も受け、職員が毎日代わりに買い出しに行くという。

さらに静岡県名産のお茶をお土産にしたいとのリクエストもありました。日本に来ているにも関わらず日本文化に触れる機会が無い選手団の気持ちを受け止め、さっそく職員が買いに出かけます。

静岡・島田市の職員:
島田にせっかく滞在していただいているので、ホテルとアリーナの行き来しかできないんですけど、その中でも少しでもこういったことで島田を楽しんでもらえたらいいなと思っております。

さらに、外食できない選手たちに「地域の店の食事も楽しんで欲しい」という思いから、市内の飲食店の料理を運ぶという“おもてなし”も。

外部との接触を遮断する「バブル方式」を守りつつ、いかに日本での生活を楽しんでもらうか。無観客となる可能性も出てきた、揺れる東京オリンピック開幕の裏で、「感染対策」と「おもてなし」の両立に奔走する自治体の姿がありました。

(「めざまし8」7月1日放送)