佐賀県の住宅が立ち並ぶ一角を覆うような一面の「緑」。

水路を覆いつくしているのは、“地球上で最悪の侵略的植物”と呼ばれる水草、「ナガエツルノゲイトウ」です。生態系を壊すと懸念されています。

6月、めざまし8は兵庫県淡路島の被害を取材し、さらに調べたしたところ、全国15の府県で猛威を振るっていることがわかってきました。

佐賀平野・約200メートルの水路が一面緑 駆除に悪戦苦闘

佐賀県にある佐賀平野には、「クリーク」と呼ばれる人工的な水路が縦横無尽に流れています。そこにもこの水草が。

滋賀県立琵琶湖博物館 専門学芸員 中井克樹さん:
特定外来生物に指定されていまして、非常にやっかいな植物だなって
水陸両生であるということ、そして分身の術で増えるということ。放っておくとものすごく色々と環境を変える位の影響が出てしまう
この植物を見つけたら要注意ということをね
全国的にきっちりと、顔写真ならぬ花写真付きで指名手配的に知らしめることも大事なんじゃないかなと

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佐賀平野をドローンで見てみると、住宅地から田畑へ続く、幅14メートル程の水路が端から端まで水草がぎっしり。約200メートルに及んで、広がっていました。

周辺で農作業をしていた人に話を聞くとー

農作業をしていた人:
水路が埋まっちゃってね。水通りが悪くなっちゃうよな、草のいる時ね。
いくら撤去してもね、いたちごっこじゃ。少し残ってると、またばーっと広がる。お手上げ状態

また、今まさに訪れている大雨の季節には、命の危険が迫る可能性もあるといいます。

水路近くの住民:
(大雨の時は)そこら辺に黒くなってますよね。
そこら辺まで水来るんですわ。ちょうどここら辺まで来るんですわ。だからこれがばーっとあっちの水門の方に流れていっちゃう、水門が詰まる、水がはけない、そしたら俺たちアップアップだなって言うのはありますね
水門を塞ぐほどの量になるね、なるかもね、だからちょっと心配は心配

実際に、水路に設けられた樋門と呼ばれる排水施設を見ると、水草が樋門を塞ぐような形で生い茂っていました。

さらに、水中をのぞいてみると、茎や葉が入り乱れる状態になり、水の流れも悪くなっていました。

この詰まりによって、大雨が降ると、水路から水があふれる恐れがあるというのです。

佐賀市は、2013年から毎年、除去作業を行っていますが、繁殖力が強く、根絶への効果的な方法は見つかっていません。

“爆発的繁殖力”オオバナミズキンバイ 沼を高速で拡大

「地球上最悪の侵略的植物」と呼ばれる水草だけでなく、千葉県の手賀沼では、別の脅威にもさらされていました。

千葉県水質保全課 在原潤副課長:
オオバナミズキンバイはだいぶ後に入ってきたんですが、一気に繁殖域を広げているというような感じでこの2種類になってから全体の繁殖域がどんどん増えている状況ですね
手賀沼で見ている限りではナガエツルノゲイトウよりもオオバナミズキンバイの方が繁殖の拡大スピードが早いように感じます

特定外来生物に指定されている「オオバナミズキンバイ」。

条件によっては、茎の断片や1枚の葉からも根を出して広がる繁殖力。その影響は、手賀沼だけに留まらず、周辺に危険が及ぶ可能性があるといいます。

千葉県水質保全課 在原潤副課長:
排水機場のポンプが絡みついて、大雨が降って洪水が起きそうな時に排水ができなかったりすると、それは大きな水害を起こしてしまったり、そういった大きな被害が起こる前に、やはり事前にですね、大規模に刈り取っていかないと。
この2年間の間に約1.7倍に面積が広がっていることが確認されていますので。
昨年度今年度と1億円を超える予算をかけてこの駆除を実施してます

2019年、台風による被害が相次いだ千葉県。新たな災害を防ぐため大きな予算をかけて県が駆除を進めています。

根絶が難しい特定外来生物の水草、抜本的な対策は見つからないままの対策が続いています。

(めざまし8 6月25日放送)

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