美智子さまが陛下を出産された頃の激レア音源についてのお話。
朝日ソノラマ年鑑の元編集者 橋本一郎さん:
こういう音源が出てくるのはあり得ないことだった。朝日ソノラマ社の大スクープだったんですよね。

朝日ソノラマとは今は懐かしいペラペラのビニール製レコード ソノシートが付いていた音の出る雑誌。当時、大人気だったという、その中に陛下の貴重な音源が収録されていたのです。

陛下の産声を録音せよ…思わぬトラブル発生
その録音をした人物が、当時、東大の医局員だった杉本毅さんで、美智子さまご出産の医師団として参加されました。そこで特別なミッションを命じられたのです。その任務とは…
杉本毅さん:
体重を計った後すぐ、泣き声を録音してほしいということで。

なんと、産声の録音。
無事出産されたものの、そこで、思わぬトラブルが発生しました。
陛下が泣かない!
これでは世紀のご出産の記録が残せないと心臓はバクバク…
杉本毅さん:
普通の家庭の子どもさんならツネってでもいいでしょうけどまあそうはいかないですしね。
その時、杉本さんは閃きました。

杉本さんに当時の様子を再現してもらいました。
右手には録音用のマイクを持ち、そして左手は陛下の足の裏に…
題して、「こちょこちょ大作戦」。
杉本毅さん:
親王殿下(陛下)、お泣きください。声をあげてください。
生まれて間もない陛下の足をこちょこちょ、こちょこちょ…苦労の末、陛下の産声を録音することができました。

わずか10秒ほどの産声でしたが大役を果たした杉本さんは…
杉本毅さん:
小さなお声だったけど録音できて良かったなという気持ちはありましたね。
お世継ぎの誕生とは、かくも、一大事だったのです。

(11月10日午後8時~午後9時54分放送「陛下と雅子さま 知られざる笑顔の物語」より)