大阪・危機的な医療提供体制

6日、大阪府では新たに747人の感染が確認され、吉村知事は今の医療提供体制を「極限の状況」と表現しました。めざまし8はひっ迫した医療体制の中、懸命にコロナ患者の治療にあたる大阪暁明館病院を取材しました。

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大阪暁明館病院は軽症や中等症の患者を受け入れる病院でしたが、大阪の医療体制がひっ迫していることにより、重症化した患者も受け入れざるをえない状况になっています。

大阪暁明館病院・梯千鶴看護部長:
4月の間に入院された患者が重症化しております
(他の)重症の受け入れをしている病院さんがですね、お受け入れができないという状况がありましたので、当院で看るという形を取りました

本来、重症患者がでた場合転院となりますが、受け入れ先がなくそのまま中等症の病床で対応するしかない状況です。中等症患者を扱う大阪暁明館病院では、重症者を1人受け入れると4床分のスペースや人員が必要となり、その為14床使えるはずが現在11床で満床状態になってしまっているといいます。

大阪・入院率は10.1%…10人に1人しか

大阪のコロナ患者の入院率をみると6日の数字は10.1%。感染し療養している人の10人に1人しか入院していないのが現状です。感染した大阪に住む20代の男性を取材しました。
男性は先週末、新型コロナの陽性が判明したものの医療体制のひっ迫が続く大阪で入院先や療養先が見つからず3歳の娘や9ヵ月の妻とは、自宅の別々の部屋で過ごし、自主隔離をしていたといいます。

新型コロナに感染した20代男性:
正直、ひっ迫していることはかなり不安がありましたね。もし重症化したらとか、妻、子供たちが感染していたらってことを考えると、まともな医療を受けれるか分からないってところがあった「このままもし悪化していったら、助からないかなって言うのは思った」

男性が宿泊療養できるホテルが見つかったのは、陽性判明から4日目のことでした。
重症者病床使用率が100%を超える大阪。緊急事態宣言の延長で、重症者を減らし、医療体制に余力を取り戻すことができるでしょうか。

(めざまし8 5月7日放送)