教育系YouTubeによる新たな勉強法 

德田総一郎アナウンサー:
学校や塾以外での勉強の仕方が進化している

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国立千葉大学看護学部合格・ふうかさん:
YouTubeで受験勉強させて頂いていました

愛媛県立医療技術大学保健科学部合格・ほのかさん:
塾に通ってなかったのでYouTubeを活用していました

今、学生さんが勉強に取り入れているのが教育系のYouTube。

SNSには「YouTubeで問題演習の復習。だいぶできるようになってきている!YouTubeで勉強できるなんてホントすごい時代だ 教育系YouTuberの方々に感謝」「教育系YouTuberさんには本当に感謝しかない。無料で見れるしわかりやすいし授業と違って何回も振り返ることが出来るからよく利用してる」など、活用している人がたくさん。

日本史の流れが1時間で分かる動画や高1でも解ける東大入試数学などジャンルは様々。いったい受験生はどう使っているのか?

今回は「塾に通わず国立大合格も…教育系YouTubeの活用法」を調べてきた。

まず、どのような教育系YouTubeがあるのか調べると…

ココ調スタッフ:
東大医学部発と書いてありますね

その動画の中身は「第1回、ギリギリ派生語なんだろうな?慶応大学の問題なんですけれども無限に深掘りしていきます」。

東大医学部のメンバー中心で作った動画でアクションなどを加え、難関大学の過去問題から発展した英語を10分前後の長さで教えてくれる。

一方、予備校の人気講師陣が基礎から入試対策に使える応用編まで10科目教えてくれるチャンネルもある。

さらに中には小学生に向けた教育系のYouTubeも登場。

ココ調が調べたとこ328個の教育系のYouTubeチャンネルを発見。

教育系YouTubeの活用法

教育系のYouTubeを活用した人たちはどんな使い方をしたのか、地元の県立高校から国立の千葉大学に合格した「ふうかさん」。

YouTubeにどれくらい重きを置いて勉強したのか聞くと20%だった。

国立千葉大学看護学部合格・ふうかさん:
私の場合は学校と参考書をメインに後はYouTubeとスタサプっていうアプリを使って勉強していました。YouTubeは無料でありがたいとしか言いようがないですね

中でもお気に入りのYouTubeチャンネルは…

国立千葉大学看護学部合格・ふうかさん:
ちょっと分からなかったけど先生に聞きに行けなかったんだよなって時に葉一さんの動画見たりして…

教育系YouTuberのカリスマ「葉一」

ふうかさんがよく見ていたというのが葉一さんの動画。

葉一さんとは東京学芸大学教育各部卒業の教育系YouTuberの中でナンバーワンと言われているカリスマ的存在。

小学3年生から高校生向けに動画を配信し、だれにでも分かるような噛み砕いた説明が人気で総再生回数は4億回超え。

「とある男が授業してみた」葉一さん:
三角形があると。3辺の長さが書いてある。2,3,6って書いてある時にその三角形存在するの?っていうのを調べます

まるで学校のような授業が受けられる。

葉一さんはどのように動画を作っているのか、案内されたのは6畳の部屋。

部屋にあるホワイトボードの前で撮影している。

「とある男が授業してみた」葉一さん:
途中で編集は一個も入れないってしているんですけれど編集入れない方が血の通った授業じゃないですけどブレずにやってきました

葉一さんの動画は編集をしないのが特徴。

テロップなどを入れない分こだわっているのが板書。

「とある男が授業してみた」葉一さん:
ミリ単位ですね。2ミリぐらいずれると書き直す。間違ってんな。間違っている

他の人からはキレイに書けたように見えても葉一さんとしてはNG、ミリ単位で文字を書くことで見やすさを追及している。

YouTubeをはじめたきっかけは…

「とある男が授業してみた」葉一さん:
元々塾講師正社員で働いていまして、そのときに月謝の関係で塾が選択肢にないご家庭っていう存在を耳にすることが多くて。たまたまYouTubeに目がいって思い立った翌日に投稿をはじめて気付いたら9年たっていました

ちなみに勉強の動画だけではなく「本当に、本当に、よく頑張ったね。あなたがこれから向かうのは戦場じゃない 誰がなんと言おうとあなたは俺の自慢の生徒です」これは試験会場でも無音で見られるようにつくられた受験生向けの応援動画。

この動画を見た人は…

一実さん:
共通試験の受験前日とかにあげてくださっていて試験の休み時間だったりとか見て心を落ち着かせていましたね

学校や塾にはない魅力があるYouTube

続いては地元の市立高校から滋賀県立大学に合格した美歩里さん。

YouTubeにどれくらい重きを置いて勉強したのか聞くと塾が40%、YouTube、学校、参考書がそれぞれ20%だったそう。

しかしYouTubeには学校や塾にはない魅力があるという。

滋賀県立大学人間文化学部合格・美歩里さん:
実際にネイティブの人から見た発音のポイントとかを聞けるのは、すごく新鮮だなと思います

美歩里さんが見ていたのが東大医学部のメンバー中心で作った「PASSLABO in 東京医学部発 朝10分の受験勉強cafe」、センター試験から共通テストに代わりリスニングが重要になったために作られた動画。

海外生活22年の大学院生が教えてくれる。

講師:
HOT DOGアクセントが2回。 ホットドッグはアクセントが4回。これあんまり違わないじゃないかと思うかもしれませんが、リスニングやスピーキングで大切になってきます

エド・シーランの発音も…

講師:
Ed Sheeranって聞いたことあると思うんですけどEd Sheeranって言わないとエド・シーランと結びつかないんですよ

発音の大切さを指導してくれる。

そして公立高校から愛媛県立の医療系大学に合格したほのかさん。

塾に通わず大学合格したほのかさんの受験勉強は学校が50%、参考書が30%、YouTubeは20%の割合。

愛媛県立医療技術大学保健科学部合格・ほのかさん:
たくみさんは発展的な内容を主に扱っている感じはしますね。 大学につながる感じ

細かな編集で見やすい動画づくり

予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」・ヨビノリたくみさん:
10と4普通は違う数だけど俺がよく使う表現としてmod3のメガネをかけると同じに見えるって考えます

たくみさんは元予備校講師で数学や物理の動画を投稿し、1番人気の動画は1200万回超えの人気教育系のYouTubeチャンネル。

愛媛県立医療技術大学保健科学部合格・ほのかさん:
感覚的に理解できるようになったと思います

たくみさんに動画をわかりやすくする工夫を聞くと…

予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」・ヨビノリたくみさん:
分かりやすくなると思った編集、テロップはすべてふんだんに使うという感じですね

たくみさんの動画は大事な事はテロップできちんとフォロー。

手元を見せたい時は拡大するなど、わかりやすくするためにいろいろな加工をしている。

今や勉強する方法の1つとしてYouTubeが定着しつつあるようだ。

(「めざましテレビ」3月31日放送分より)