ミニチュアにも見える、食べると一瞬でなくなりそうな程小さい野菜が話題になっている。
それがこちら。
蕪の「間引き菜」といいます
— 🍓豊洲市場ドットコム🍣 (@tsukijiichiba) February 9, 2021
生育途中で間引かれた蕪ですが
料亭などで季節の料理にちょっと添えられたり
お漬物にしたり…
余すところなく使われてきた素材です pic.twitter.com/ezGVXrXhhp
蕪の「間引き菜」といいます
生育途中で間引かれた蕪ですが
料亭などで季節の料理にちょっと添えられたりお漬物にしたり…
余すところなく使われてきた素材です
というコメントと共に、全体が手のひらサイズほどの小さい野菜の写真が投稿されている。
蕪(カブ)ということだが、白い部分は直径1cmほどと我々が通常目にするものに比べかなりの小ささだ。
また、この投稿には続きがある。
紹介してくれた仲卸の築地定松Kさんから
— 🍓豊洲市場ドットコム🍣 (@tsukijiichiba) February 10, 2021
「間引き菜なんだけど
江戸野菜の“芽蕪”
という正式名称もお伝えしておいてください」
とのことです。
料亭や和食の店向けに、
この大きさにそろえて作っている名人の品です。
紹介してくれた仲卸の築地定松Kさんから「間引き菜なんだけど 江戸野菜の”芽蕪”という正式名称もお伝えしておいてください」とのことです。
料亭や和食の店向けに、この大きさにそろえて作っている名人の品です。
この野菜の正式名称は「芽蕪(めかぶ)」というそうだ。
投稿したのは、豊洲市場に入荷してきた旬の食材や、新商品の案内などを投稿している豊洲市場ドットコム(@tsukijiichiba)である。
この投稿を見たTwitterユーザーからは「ちっちゃくて可愛いなぁ」「間引きでも綺麗~」「値段と味がきになるなぁ」と反響があり4万7000いいねが集まっている(2月15日時点)
この芽蕪、小さいけれど味はカブと違うのだろうか?どこで購入することができるのだろうか?豊洲市場ドットコムを運営している株式会社食文化の担当者に話を聞いた。
都内で生産 甘くて苦味もある立派なカブの味
ーー投稿したきっかけは?
今回は仲卸さんから「珍しいものが入ったよ」というお知らせを受け、twitter担当が日々の一コマとして投稿したものです。
かわいいカブだったので、社員の手のひらに載せて撮影をしました。
ーー「芽蕪」ってどういう野菜なの?
芽蕪は江戸東京野菜のひとつで、直径1㎝ほど、高級食材として料亭などで季節のあしらいとしておわん物に添えられる品として和食の料理人に珍重されてきたものです。
良いお店ではこのサイズでもカブの皮をむいて使っているそうです。
栽培は10月下旬から(春の)彼岸の頃までで、出荷時期は11月から3月末くらいまでです。
ーー味はカブと違うの?
しっかり甘さもあり、カブ特有の辛味もある立派なカブの味です。
ーーどこで生産されているの?
東京都内で生産されています。今回のものは足立区から入荷しました。
サイズをそろえるのに大変な手間暇
ーー大きさがそろっているのは珍しいの?
カブのサイズはもともと小カブ系の品種ですが、ちゃんと育つと直径5㎝くらいになります。
それを芽蕪サイズにそろえて出荷します。
今回のものは、葉もきれいでカブの大きさもそろえられています。年末~春先まで続くのですが、この間統一されたサイズで出荷できるよう、日々種まき、植え付け、収穫を繰り返していくので、大変手間暇がかかります。
ーーどこで販売しているの?
今回の生産者さんは基本的に豊洲市場ですが、地元で頼まれたら流通させているかも知れません。
しかし、芽蕪は生産者も数えるほどで、ほぼ一般には流れません。市場に商品として入荷したときは、料理人向けです。
コロナ禍で一般向けの販売を開始
ーー家庭用に購入することはできるの?
おそらく市場から直接料理人にわたっているので店頭で見ることは皆無だと思います。
今年はコロナ禍で飲食店での利用が減ってしまったので、当店を通して一般向けの販売が始まりました。
おそらくネットでも当店以外ではほぼ売っていないと思います。
ーー値段はどのくらい?
時期により変動しますが、年末だと8株の1束で500円以上になることもあります。
これは卸価格なので、仮に店頭に並ぶとしたら1000円とつくこともあるかもしれません。
通常はその半値くらいです。
ーーおすすめの食べ方を教えて
わん物に使われることが多いです。また、皮ごと食べることが可能です。
お漬物にしてまるごと召し上がるのもおすすめです。また生でも食べられますので、サラダにも使えます。
ーー投稿が話題になっているけど、どう思う?
市場の日常発信の一つだと思っていたのですが、予想以上の反響をいただき、驚いています。
育てている名人の技や、市場に集まる野菜を仕入れる目利きのこだわり、そして季節感や見た目を大切にしてきた料理人さんの心遣い。
さまざまな側面にスポットを当てていただけたようで、皆さんが食の話を楽しそうに投稿されていることに、とても温かい気持ちになりました。
Twitterで知る珍しい野菜。今回は小さいけれど、味はちゃんとしたカブという”芽蕪”であった。
料理人向けに販売していたそうだが、現在は購入が可能で、豊洲市場ドットコムが豊洲市場から直送する通販サイトでは、芽蕪約10束80本(1束約20グラム)を1セット1,750円(税込み)で販売している。試しに購入してみてはいかかがだろうか。