LGBTQ=性的少数者への理解を深めてもらう「福井LGBTQ+映画祭」が3日、福井市内で開かれます。主催するのは当事者や支援者らでつくる団体です。
そのうちの1人、トランスジェンダーの女性に6回目となる映画祭の課題と思いを聞きました。
午後6時すぎ、福井市で映画を主催するメンバーが集まり、映画祭に向けて準備を進めていました。
今年で6回を数える映画祭ですが、来場者数が年々減ってきていると話すのは、代表の山口はつみさんです。
なろっさアライふくい・山口はつみ理事長:
「最初の方が多くて、その後は少しずつ減っているかな。認知度でいうと、進んでいるのかどうかという感じ」
目に見える変化は感じられないと話す山口さんは、トランスジェンダーをカミングアウトし、男性として生まれましたが、現在は女性として生活しています。
42歳で妻にカミングアウトしたはつみさん
自分の性別に違和感を覚えたのは小学生の時でした。
「小学校の4、5年あたりから意識し始めたかな。学校に行って女の子の近くにいるとほっとする」
大きな転機を迎えたのは中学生になったときでした。
「友達と遊びに行くときになぜか女装することになって、それをした時にこれだ!と」
自分の性の在り方に納得できた山口さんですがカミングアウトすることもなく、その後、就職先でともに人生を歩む女性と出会います。
「一緒にいても気を使わなくていいタイプの女の子でした」
結婚はごく自然な選択でした。
ところが自分の気持ちを押し殺した生活は限界に達していたのです。
「自分が男というのにだんだん耐性がなくなってきた。ぶっちゃけた話、男やるのもう嫌。もう男やってられない、と」
結婚20年目、42歳のとき突然、妻にカミングアウトしました。
「もう男やめていいか」
それを聞いた妻は特に驚く様子もなく受け入れ、いまも変わらず結婚生活を送っています。
「男ならこういう服装、女ならこうとステレオタイプで分かれていたが、それが嫌だった」
Q.洋服を奥さんとの貸し借りをしている―
「貸し借りはない。体型が違うから。結構ダメ出しがくる。そんな年のおばちゃんそんな恰好しない、と。やっぱり私は大好きなんですよ、嫁のこと。生活上は昔からほとんど変わっていない」
性別が変わっても変わらない「つながり」。
「男とか女でなく、私だから一緒にいてくれていると前に言ってくれたことがあるんで」
結婚の形は一つではありません。
かずえちゃん「地方だからこそカミングアウトは難しい」
一方、福井のような地方だからこそカミングアウトの難しさがあると話すのは、ゲイを公表しているかずえちゃんです。
「(福井は)良くも悪くも距離が近い。(私はもうカミングアウトしているので)何を聞かれれても隠すことがないのでグイグイこられても嫌じゃない。でも、もし自分がカミングアウトせずに生きていたら、嘘をつかないといけないししんどいと感じる」
映画祭を立ち上げて6年、意識しているのは当事者目線です。
「常にカミングアウトできなかったときの自分を忘れずに置いている」
誰もが安心して訪れることのできる場所を目指し模索を続けています。
LGBTQ+映画祭は、3日に福井市内で開かれ、午前中に国内で初めてプライドパレードを実現させたゲイの活動家の半生を描いた映画を上映し、午後は結婚について考える交流会が行われます。
