春の高校バレー岩手県大会で5連覇中の盛岡誠桜高校(女子)。春高県大会30回、新人戦24回、高総体28回の優勝を誇る県内屈指の名門だ。今季は守備力の強化をテーマに掲げる一方、主力選手がビーチバレーにも挑戦。個々の成長をチーム全体の底上げにつなげながら、春高全国大会での初戦突破、そしてその先の上位進出を目指している。
徹底して磨く守備力
盛岡誠桜(女子)は、5連覇中の春高県大会では県内最多・30回の優勝。新人戦と高総体もそれぞれ20回以上の優勝を誇る。(県新人戦=24回優勝、県高総体=28回優勝)
県内トップクラスの実績を誇る盛岡誠桜が、2026年特に力を注いできたのが守備力の強化だ。
この日の練習は約2時間半。その大半を守備練習に充てるなど、徹底して守備力の向上に取り組んでいる。粘り強くボールを拾って攻撃につなげるスタイルを磨いてきた。
攻守を支える主将
その守備を土台に攻撃をけん引するのが、アウトサイドヒッターの山家瑠奈主将(3年)だ。
相手の陣形を瞬時に見極めて、冷静にコースを打ち分けるスパイクを武器に、2026年1月の春高全国大会でもインナーやストレートへの鋭い攻撃で、全国の舞台でその実力を示した。
さらに、反応の速さを生かしコートの隅々までカバーする気迫あふれるレシーブでも、チームの士気を高め、支えている。
山家主将は「チームが苦しくなったとき、どんなボールでも自分が上げきって、自分が打ち切れるようにトスをたくさん呼びたい」と話す。
高さ誇る常田選手
一方、攻撃に「高さ」という武器を加えるのが、ミドルブロッカーの常田心優選手(3年)だ。最高到達点はチームトップの2メートル94センチ。
1月の春高全国大会では、相手ブロックをはじき飛ばすような力強いスパイクを見せ、その破壊力を存分に発揮した。
常田選手は「高さを生かして春高で全力を出し切れるよう頑張る。点をいっぱい取って活躍できるよう頑張りたい」と意気込む。
ビーチ経験をチームに還元
攻守にわたり隙のないバレーで、県内ではトップクラスの強さを誇る盛岡誠桜だが、春高全国大会では、5年連続で初戦の壁に阻まれている。
全国で勝ち上がるため、山家主将と常田選手はプレーの幅をさらに広げようと新たな挑戦にも取り組んだ。それがビーチバレーだ。
山家主将は「砂のコートでやるので体勢が崩れる。その中で2人でボールをつないでバレーをするので いい体験ができた」と語る。
2人は2026年、東北総合スポーツ大会のビーチバレー競技に初出場して3位入賞。その後に国民スポーツ大会も経験した。
足場が不安定な砂のコートで、2人だけで広いコートを守り、相手の位置を見ながら攻撃を組み立てるビーチバレー。その経験は盛岡誠桜の戦力の底上げにつながっている。
山家主将は「インドアに戻ると、空中姿勢がより良くなってジャンプ力が上がった」と実感している。
また常田選手は「視野を広げなければならないので、(広く)コートを見られるようになった。アタッカーが打つときに声を出して、空いているところを伝えられるようになった」と成長を語った。
3年生5人がチームを牽引
チームを支えているのは山家主将と常田選手だけではない。
リベロとして守備を支える藤村愛美選手、勝負どころでサーブを託される佐々木美凪選手、アウトサイドヒッターとオポジットを兼ねる松林珠杏選手。
5人の3年生がそれぞれの強みを発揮し、チーム力を高めている。
6連覇の先に見据える目標
個々の力を結集し悲願の全国初戦突破、その先に見据えるのはさらなる高みだ。
山家主将は「全国レベルになると県でいくら勝ててもまだまだ足りない部分が多い。ほかのチームにない自分らしさのあるバレーをやり続けることが大切。全国ベスト8につながる試合がしたい」と力強く語る。
強化した守備力、高さを生かした攻撃力、そしてビーチバレーで得た経験。さまざまな強みを融合させながら、盛岡誠桜は県大会6連覇を目指し、その先にある全国大会での上位進出へ挑む。

