鹿児島県内各地の「秋の味覚」を紹介するシリーズ。今回は、鹿児島県鹿屋市から親子二人三脚で作る、想定外なサツマイモグルメをお届けする。アメリカンドッグならぬ「芋ドッグ」や、コーヒー味の焼き芋シェイクなど、意外な組み合わせが並ぶ。
収穫は最盛期 丸々とした大きなサツマイモ
土の中から出てきたのは、丸々とした大きなサツマイモである。県内でも有数の産地である鹿屋市では今、収穫が最盛期を迎えている。
生産しているのは、神奈川県からUターンし、3年前からサツマイモを作っている長崎尋さん(33)だ。6ヘクタールの畑で「コガネセンガン」や「紅はるか」など、6種類を栽培している。

就農3年目の長崎さんは、出来栄えに自信をのぞかせる。
「(出来栄えは)見ての通りめちゃくちゃいい。誰にも負けないような芋ができたと思う」

きっかけは実家の焼き芋店「おいもや」
長崎さんがサツマイモ栽培を始めたきっかけは、実家の焼き芋店だという。鹿屋市田崎町にある創業25年の「おいもや」である。
この店では、長崎さんのサツマイモを使ったこだわりの焼き芋が作られている。収穫したサツマイモは、湿度90%に保たれた冷蔵庫で1カ月間寝かせ、糖度を上げる。その後、水洗いしてカゴに並べ、160キロ分を大きな釜で一気に焼き上げる。

焼く場面を見せてもらえないかと尋ねると、長崎さんの母・あけみさんは「ここから先はごめんなさいでした〜」と笑顔で返した。撮影はNGだったが、できあがった焼き芋は絶妙な水分量で、しっとりと仕上がっていた。「焼き芋」は100グラム・税込160円で販売されている。

アメリカンドッグならぬ「芋ドッグ」
「おいもや」が販売しているのは、焼き芋だけではない。店頭には芋けんぴやパフェといった定番商品が並ぶ。その中で目を引くのが、あけみさんが「はい、芋ドッグですね」と紹介する「芋ドッグ」(税込350円)だ。
味はどうなのか。食べた記者は「食べたことない味。合うか合わないかって言ったら、合いますね」と話した。

コーヒー味の焼き芋シェイクも
意外な組み合わせはまだある。ハンドミキサーで焼き芋とコーヒーを混ぜ、そこにソフトクリームを加えてさらに混ぜると、コーヒー味の焼き芋シェイクが完成する。「焼き芋シェイク コーヒー味」は税込500円である。
記者は「サツマイモってコーヒーにも合うんですね。万能選手じゃないですか」と感心した様子だった。

母の願いが込められた斬新なグルメ
店で販売されるサツマイモを使った斬新なグルメの数々には、息子が作ったサツマイモを多くの人に味わってほしいという、母親の願いが込められている。

あけみさんは、お客さんの声が何よりの励みだと話す。
「お客さんから『ありがとう、おいしかった』という言葉が一番うれしい。やめられないですね」
収穫が最盛期を迎えた鹿屋市で、親子で手がけるサツマイモグルメを味わい、サツマイモの新しい魅力を掘り起こしてみてはいかがだろうか。

