2027年3月から神奈川県で開催される国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」。日本でのこの規模の開催は1990年の大阪花博以来、37年ぶりとなる歴史的な大舞台だ。約1000万人の来場が見込まれるこの博覧会に向け、宮崎県都城市にある南九州大学の学生たちが、宮崎ブースの出展に向けて本格的な準備に動き出している。キャンパスでの実践的な学びを糧に、世界へ向けて宮崎の魅力を発信しようと奮闘する学生たちの姿を追った。
自然豊かなキャンパスで実践力を磨く
宮崎県都城市にある南九州大学都城キャンパス。環境園芸学部と人間発達学部が設置されており、環境園芸学部は園芸学、造園学、自然環境の3分野、1学年約90人が学んでいる。

緑豊かな自然環境で実践的な学習ができるのが特徴で、全国的に珍しい本格的な造園やガーデニングの専門教育を受けることができる。卒業後は県や自治体の専門職や教員として活躍する人が多いという。

学生たちは、日本庭園の設計施工を専門とする牧田直子准教授の指導のもと、キャンパス内の庭園制作や持続可能な花壇作りなどの実習に取り組んでいる。

南九州大学・環境園芸学部 牧田直子准教授:
日本庭園風にしている場所です。学生と教員だけでクレーン車を呼んで、1つ2トン~4トンの石を11個並べて作りました。特殊なことが経験できるのも、うちの大学の良いところだと思います。

夏休み期間に行われた樹木医学の集中講義では、環境園芸学部の学生たちがビーカーに土を入れて酸性度を測っていた。
牧田准教授:
酸性雨とかいっぱい降りますよね。そういったもので土が弱っていると、木もやっぱりどうしても弱ってしまう。若い人たちがそういう勉強をしていただいて、木を守るとか、そういったことができるようになればいいと思う。

広島県出身の奥穂乃果さんは、日本庭園の管理ができる人になりたいと話す。
南九州大学・環境園芸学部3年 奥穂乃果さん:
イメージするような田舎に住んでいて自然のなかで育ったので、身近な環境に興味がありました。施工管理に興味が湧いて造園学分野にきました。
世界へ挑む「宮崎らしさ」のブース制作
学生たちには現在、大きな目標がある。

2027年3月から9月まで横浜で開かれる国際園芸博覧会に設置される宮崎県ブースのプロデュースだ。

学生たちが考えたブースのコンセプトは「宮崎らしさ」。中央に立つブーゲンビリアのタワーや、ビロウで演出された青島ゾーン、真名井の滝などをモチーフにした日本庭園だ。

9月28日には会場を想定した組み立て作業が行われ、県内15の造園業者や宮崎県の竹内副知事も視察に訪れた。学生たちは指導にあたる職人から厳しい助言を受けながら、発泡スチロールにセメントを塗り、鬼の洗濯板や石垣を一つ一つ丁寧に制作した。
奥穂乃果さん:
難しいです。自分でやってみると全然違っていて、難しいです。授業ではなかなか聞けない意見だなと思うので、すごい勉強になります。

学生たちが1日6時間、5日間かけて作った鬼の洗濯板やその周りの石垣は、ブースのまだほんの一部にすぎない。気候が異なる横浜で花や植物をイメージ通りにレイアウトし、会期中に開花のピークを合わせるという大きな課題も残されている。
牧田准教授:
意外とおとなしい子が多い感じがするんですけど、なんか黙々とやってるなっていう感じですね。イメージ通りいかないんだなっていうところが、すごく勉強になると思います。
学生たちは今後、実際に花を植える植栽作業や2月の現地設営を経て、3月の本番に臨む。世界が注目する大舞台で宮崎の花を咲かせるため、学生たちの挑戦はまだまだ続いていく。
《国際園芸博覧会》2027年3月19日(金)~9月26日(日)横浜市で開催
(テレビ宮崎)
