福井市に、100日限定のチョコクロワッサン専門店が登場しました。あえて閉店日を決める、その戦略に迫ります。
武田祐季アナウンサー:
「お店に入る前からバターの甘い香りが漂っています。今月9日にオープンしたこちらのチョコクロワッサン屋さん、実は営業期間がたったの100日間なんです。一体なぜなのでしょうか?」
福井市高木中央1丁目にオープンした「100日だけのチョコクロワッサン」は、パンやスイーツの店が集まる、激戦区ともいえるエリアに出店しました。
宮田悠真店長は「高木中央にはトレンドが集まっている。いまトレンドのチョコクロワッサンを、トレンドが好きな人が集まる地域で楽しんでもらいたくてこの場所に決めた」と話します。
全国的に進化系クロワッサンが注目される中、この店では4種類を販売。焼き上げたクロワッサンにミルクや抹茶のチョコレートをたっぷりかけた見た目も華やかな一品です。
武田アナウンサー:
「チョコレートに包まれているのにクロワッサンのサクサク感がしっかり残っています。チョコレートの甘さが控え目でバターの濃厚さとよく合います」
オープンからわずか1週間ほどですが、1日100個ほど用意している店頭販売分が約10分で売り切れるほどの人気ぶり。予約分と合わせて1日200~300個を売り上げています。
客は―
「100日だけって書いてあったんで、どんなクロワッサンかなと思って来た。店頭販売が終わったので、また来ます」
「面白いじゃないですか。 もうこの期間しかやりませんっていうのが。いま買っておかないと、もう二度と食べられないと思って。後悔するのは嫌だなと思ったんで」
なぜ人は「100日限定」という言葉にひかれるのでしょうか。消費者心理に詳しい仁愛大学の山本雅代准教授に聞きました。
仁愛大学心理学部心理学科・山本雅代准教授:
「期間限定と言われると、その期間しか買えないという希少性が高まる。人間は得られた価値よりも逃した価値の方が辛いという気持ちが2倍になるともいわれているので、逃したくないという気持ちが高まるのでは」
さらに、こうした期間限定の店が地方都市で人気を集める背景には人と人とのつながりも関係しているといいます。
「人とのつながりは地方の方が強いといわれているので、強いつながりがある人から聞かされた言葉は記憶に残りやすく、買ってみたいという購買意欲につながっていく」(山本准教授)
この店を全国で展開しているのは札幌市に本社を置く飲食店のフランチャイズ運営会社です。
本部から材料が届き作り方もシンプル。短期間で開店できるのが特徴です。
「2週間前に福井で店長をやることになった」という宮田店長。内装の準備などを始めてから、わずか1カ月でオープンしました。
「地域の方たちに惜しまれるようなお店で終わりたいと思っています」
福井店は来年1月17日までの営業を予定。あえて期限を設ける逆転の発想。100日限定という新たな商売の形が福井にも広がっています。
