生まれつきの脳の働き方の違いによって生じる発達障害。
大人になってその特性に気付く人もいます。
当事者が抱える生きづらさと、悩みを共有する交流会を取材しました。
土曜の昼下がり、発達障害と診断された人や、診断には至らない、いわゆる“グレーゾーン”の人たちが集まる交流会です。
参加者たちは、「新幹線の中に家の鍵を忘れたり、大事な約束で電車を乗り間違えたり。“なんでいつもこうなんだろう”と、すごくその時イライラする」「人の気持ちが分からないというのはすごく共感している」「(接客中)客が“ジュースこぼした”と、いきなりやってくる。普段の流れに追加で入ってくるとパニック」「一人でいてもなんかすごくつらくなってきたりもする」と話していました。
この日の参加者は19人。
発達パートナーズ・石田智郎代表:
初めて来る方が半分ぐらい。(発達障害の)軽度の診断がついた人がかなり増えている。
脳の働き方の違いによって、コミュニケーションや注意力、学習などに様々な“難しさ”が生じる発達障害。
その1つ、ADHD(注意欠如・多動症)で、20歳以上の新たな診断の割合は2010年度からの10年間で約21倍に増えています。
交流会では、「“私ってそうだからしょうがないよね”みたいに考えたら気持ちがすっと落ち着く」「悩んで悩んで行き着くところはそこなんですよね」などと、悩みを語り合いながら自分自身への理解を深めます。
2025年に発達障害と診断された40代の女性は「子どもの頃から自分と周りは違うなと感じていた。自分と他人は分断されているみたいなことは、何となく感じていた」と話します。
作業中、別のことに気を取られ、やりかけの仕事を忘れることもあるといいます。
2025年に発達障害と診断された40代女性:
(Q.診断について)一生このままなんだという絶望感も感じたし、“障害のせいでしょうがない”という安心感と両方あった。
当事者の日常を描いた漫画も注目されています。
発達障害のある漫画家、カレー沢薫さんの「なおりはしないが、ましになる」。
自らの経験をユーモアたっぷりに描き、シリーズ累計発行部数は10万部を突破しました。
ジュンク堂書店池袋本店・八木泉コミックフロア長:
発達障害のコミックスを求めて来る方は一定数いる。
周囲からは見えにくい発達障害。
当事者が感じている“難しさ”に目を向けることが求められています。
発達パートナーズ・石田智郎代表:
特性による苦手があってできなかっただけなので、誤解とか偏見なく見てほしい。
