県内では宮崎の郷土料理として親しまれている鶏のたたきなどによるカンピロバクター食中毒が相次いでいます。
10月、宮崎市内の飲食店を利用した4人から菌が検出されたほか、9月も2件確認されました。
今年の県内発生件数はすでに7件となり、去年1年間の5件を上回っています。
県は鶏の生食のリスクへの十分な理解を求め、飲食店は郷土の味を安全に楽しんでもらおうと、徹底した対策を講じています。
県は、鶏の生食を宮崎の重要な食文化と位置づける一方、リスクへの正しい理解を呼びかけています。
(県 衛生管理課 矢野達也主査)
「食中毒予防の三原則があり、つけない 増やさない やっつける というもの。加熱して、病原菌をやっつけたうえで食べていただくというのが原則論。鶏肉を生で食べること自体、リスクがある行為」
県では、生食用鶏肉の取り扱いについて手の消毒の回数や保管する時の温度など独自のガイドラインを策定しています。
厳しい基準を満たした鶏肉が生食用として流通しており、飲食店にもこの基準が適用されています。
(早瀬純哉記者)
「宮崎の食文化に欠かせない鶏のたたきですが、県内の飲食店では、どのような対策をとっているのでしょうか」
宮崎市のあみ〜ろ〜どにある居酒屋・粋仙。
こちらでは徹底した衛生管理を行っています。
(粋仙 松山祐児さん)
「まずは届いた鶏をこの特殊な冷蔵庫に入れている。中に特殊な機械が入っていて、この枠組みに電流を流すことで、お肉を振動させている」
保存する温度は県の基準である10度以下を大きく下回るマイナス1度。
微弱な振動で凍らせずに冷やすことで鮮度を保ち、注文後すぐに調理できる状態を維持しているといいます。
また、まな板や包丁などは調理ごとに消毒。手も工程ごとに洗っています。
(粋仙 松山祐児さん)
「1日に50回位手を洗う」
「火を使う場所でも食材を触れる前に手を洗うので、みんな相当数手を洗っている」
ガイドラインには無い対策も…。
(粋仙 松山祐児さん)
「蛇口から次亜塩素水が出るようになっていて、次亜塩素水を使って、事前に鶏肉の洗浄をかけて、洗浄した鶏を使用している。次亜塩素水は食品工場では消毒に使われる水。これでしっかりと表面を洗っていく」
(粋仙 松山祐児さん)
「宮崎では、古くから食べられてきたというのもあるし、お客様からも求められるので、期待には応えたい。そのためにはしっかりとリスクに対して店が対策することが必要」
