いわきの海を眺める塩屋埼灯台。ここは、昭和の歌姫・美空ひばりさんの名曲の舞台にもなった場所だ。10月12日に公開されたのは、ひばりさんから送られた「お詫びの手紙」。39年もの時を経て発見された。
いわきの海を背に坂本冬美さんが歌い上げたのは、美空ひばりさんの名曲「みだれ髪」。
そして公開されたのが、いまから39年前の1987年、ひばりさんが当時のいわき市長に送った「詫び状」の複製。
「『みだれ髪』『塩屋埼』、こんなに素晴らしい作品のテーマを与えて下さったいわき市に行ってみたいという気持ちは、今も変わっておりません」
大病を患ったひばりさんの復帰第一作として発表された「みだれ髪」は、夕暮れの塩屋埼灯台に佇む女性の姿に、孤高の歌姫を重ね合わせて作詞された。
レコーディング後、宣伝活動でいわき市を訪れる予定だったひばりさんだが、体調不良でかなわず。
詫び状が送られた約1年半後にこの世を去った。
便箋4枚に直筆でつづられたいわきへの思い。
地元の有志の手で、いわき市の庁舎から発見された詫び状は「絆を伝える大切なものとして、後世に残したい」と、いわき市やひばりさんの著作権を管理するプロダクション、そしてファンたちが手を取り合い、公開に向けた準備を進めてきた。
ひばりプロダクションの加藤和也社長は「改めて、美空ひばりが皆さんに本当に心から愛されてる存在だったんだなと、私も改めて実感した次第です。そんな母が最後に心残りだったのが、きっとこの場所に自分の足で来れなかったことだと、そう思っております」と話した。
歌姫が力を振り絞って紡いだ音楽と、津波の被害を乗り越え力強く進んでいく海の街。ひばりさんといわきの絆は、これからもここで生き続けていく。
