フィギュアスケート・東京選手権が10月2日から4日にかけて東京・田中貴金属アイスアリーナで行われた。男子は三浦佳生、女子は中井亜美が優勝した。
東京選手権で東日本選手権への出場権を獲得したシニア・ジュニアの選手たち、そして全日本ノービス出場を決めた選手たちを特集する。
【シニア男子】三浦佳生、会心の演技で優勝
シニア男子はシード権を獲得している佐藤駿、三浦佳生に加え、出場した上位22名が東日本選手権への出場を決めた。
優勝したのはミラノ・コルティナ五輪男子シングル代表の三浦佳生(21)。
2月の夢舞台、ミラノ・コルティナ五輪では、ショートでのミスが重なり出遅れてしまうも、フリーで巻き返し総合13位。続く3月の世界選手権でもショートで実力を発揮できず悔しさをにじませた。
フリーでの爆発力を秘めながらショートで思うような結果を出せなかった昨季。この経験から、今大会シード権を獲得しているが「ショートプログラムに苦手意識が生まれないように」という思いで出場を決意したという。
そのショートは今まで挑戦したことのないジャンルだという、新プログラムの『マンボ』。振付を依頼したアイスダンスの村元哉中さん、そしてパートナーの高橋大輔さんの2人とともにブラッシュアップして今大会を迎えた。
ダンサブルなステップを持ち味のスピード感で、切れ味バツグンに魅せ、会場を盛り上げた三浦。
得意とするジャンプでは「勢いがつきすぎてしまった」と3本目の4回転のコンビネーションジャンプにミスが出るも、「プログラムのコンセプトを読み込めてきた」と本人も手ごたえありのショート首位発進となった。
「試合に集中しすぎて視野が狭くならないよういつも通りラフに行こう」と、同世代でプライベートでも仲が良いという中田璃士と互いのモチベーションを高め合いながらフリーに挑んだという。
「久々にスカッとする演技ができた」と三浦も振り返るように、ノーミスの会心の演技を披露。冒頭4回転サルコーから4回転トーループと3回転トーループの大技ジャンプを豪快に決めると、ともに3.8点以上の高い出来栄え点を獲得した。
試合後には今大会の好演技について、オフシーズンに世界選手権3連覇中の“4回転の神”イリア・マリニンのいるアメリカへ武者修行に行ったことが飛躍の要因になっていると語った。
「特に(スケート修行中)フリーを多めに練習していたので、スタミナもついてきたし演技中に余裕も感じることができた。ジャンプの安定感アップのために右肩の開きが早くならないように意識したフォームを心掛けたことが今日のパフォーマンスにつながった」
去年は、切磋琢磨してきたひとつ先輩・鍵山優真と佐藤駿とともに全日本選手権で表彰台にのぼり初のオリンピックへ出場。今季は鍵山不在の中、全日本でどんな演技を見せるのか期待がかかる。
そして、2位はシニアデビューシーズンとなる中田璃士(17)。
9月には初の国際大会も経験し3戦目で挑んだ今大会。ショートでは成功させたいという思いで力みすぎてしまったという冒頭の4回転サルコーにミスが出てしまい悔しさをにじませた。それでも崩れることなく残り2本のジャンプを決め、磨いてきたという3つのスピンとラストのステップ全てで最高評価のレベル4を獲得した。
迎えたフリーは、目標としていた170点のスコアをクリア。
ショートでミスのあった冒頭4回転サルコーを華麗に決めると、出来栄え点は満点に迫る4.20点をマーク。6本全て加点のつく質の良いジャンプでノーミスし、前日のリベンジを果たす圧巻の演技を見せた。
「(佳生くんに)いい演技でつないでほしいと言われていた」と話すように、有言実行となる滑りで三浦とのワンツーフィニッシュとなった。
「佳生くんには勝ちたかったので悔しいけれど、次戦う時にもっといい戦いができるようにスケーティング技術をもっと磨きたい」と中田も闘志を燃やす。
3位には、三宅星南(24)。
オリンピックシーズン後、今季現役続行を決意した。
そんな今季のフリーのプログラムは過去2シーズンに渡って滑ってきた自身にとっても思い入れの強いという『Unchained Melody』を今回はミュージカル版のものをチョイス。
振付は同期そして戦友でもあり、昨季からはアイスダンスに挑戦している島田高志郎に依頼したという。
そのフリーでは、課題にも上げていた4回転サルコーを美しい出来で成功させる。その後のジャンプにミスが出てしまい悔しさをにじませるも、トップ選手が集う今大会を3位で終えた。
「ジャンプは今までワンテンポ、タイミングが遅かったが、今は自分の思い通りのタイミングで跳べている。試合への(メンタルの)持って行き方は悪くなかったので、ここから積み上げていきたい」と前を向いた。
次戦、全日本選手権への切符を懸けた東日本選手権では、戦友の島田高志郎もアイスダンス予選会に出場。「(島田に)ダメ出しされないように頑張りたい」と意気込んだ。

