(2) 新しいごはんは少しずつ
いきなり新しいごはんを受け付けない場合、徐々に混ぜていく方法で乗り切ることができる場合があります。例えば、最初は新しいフードを5%程度にして、残り95%をいつものフードにします。その状態を数日続け、問題なく食べられるようなら10%、20%……と少しずつ割合を増やしていきます。途中で食べなくなった場合は、ひとつ前の割合に戻します。
軽度のネオフォビアなら短期間で切り替えられる場合もありますが、警戒心の強い猫さんでは、数週間かけてゆっくり慣らすくらいの気持ちで進めたほうがよいでしょう。
また、療法食への変更など健康上の理由がある場合は、自己判断で食事を制限せず、獣医師に相談しながら進めることが重要です。
無理やり変えようとしないこと
いかがだったでしょうか。「新しいもの嫌い」は、猫のわがままではなく、警戒心や経験の少なさから生じている可能性があります。だからこそ、無理やり変えようとするのではなく、まず「安心できる環境」をつくり、そのうえで少しずつ食事に慣らしていく…。それが、ネオフォビアの猫さんと付き合う基本的な方法なのです。
おなかを見せない、横たわらない。神経質な子ほど、子猫の時代に人との経験が浅かったり、人と良い関係を築けなかった可能性が高いです。そんな子ほど、幸せになってほしい、心安らぐ居場所を見つけてほしいと願っています。
今日もまた、猫の心に寄り添えた気がします。
岩崎永治(いわざき・えいじ)
博士(獣医学)。専門は猫の栄養学。一般社団法人日本ペット栄養学会代議員。麻布大学獣医学部寄付講座ペットケア&ニュートリション研究室特任准教授。

