このタイプの猫さんは、食べ慣れたものを好み、初めて見るものや経験したことのないものを警戒する傾向があります。「猫は缶詰が好き」と聞いてウェットフードを買ってきたのに、愛猫はまったく口をつけてくれない…。そんな経験をした飼い主さんもいるのではないでしょうか。
「猫ならこれが好きなはず」という一般的なイメージがあっても、すべての猫さんが同じように食べるわけではありません。むしろ、新しいものを警戒する猫さんにとっては、「おいしそうかどうか」以前に、「見慣れないものだから食べない」ということがあります。
では、なぜこのような猫さんが生まれるのでしょうか? 単なる「好き嫌い」や「わがまま」なのでしょうか?
なぜ新しいもの嫌いになったのか?
実は、その背景には、子猫の頃の経験や社会性、そして現在の生活環境が関係している可能性があります。
新しいもの嫌いの猫さんには2グループあって、(1)「食事経験不足」と(2)「社会経験不足」に分けられます。「(1)食事経験不足」は前回の記事「決まったフードしか食べない猫に困惑…猫が食わず嫌いになる理由。解決は困難?猫にも“食育”が大切だった!」で解説いたしましたね。今回は「(2)社会経験不足」について深堀していきましょう。
猫さんの場合、生後2~9週齢頃までが社会化期といわれています。この時期に人や人間の生活環境などに十分に関わる経験ができないと、人や環境に対する警戒心が強くなり、その後も人との生活をストレスに感じやすくなる可能性があります。
警戒心が強い猫さんにとっては、見慣れない人や大きな音、知らない場所など、日常の中にある様々なものが「危険かもしれないもの」です。そんな状態では、目新しいごはんに挑戦するよりも、「いつものごはんなら大丈夫」という安心感を優先してしまうようです。
特に保護された猫さんでは、社会化期に人との関係を築く経験が十分でなかったケースも考えられます。ただし、これは保護猫だけに限った話ではありません。

