福岡県議会の金銭授受疑惑を証言した吉松源昭県議が、その“新たな証拠”として通帳のコピーを第三者委員会に提出したことをめぐって波紋が広がっています。
金銭を受け取ったと指摘されている県議らの受け止めを取材しました。
◆吉松源昭 県議(29日)
「こういった払った、払っていないというものの場合は、実際に通帳でお金の動きがあったかどうかは、裁判上大きな証拠になるらしい。そういった意味では第三者委員会で大きな証拠と扱っていただけるものと思う」
こう語るのは、金銭授受疑惑を告発した吉松源昭県議です。
吉松県議は、2019年に中尾正幸元県議に要求され松本国寛県議へ渡したと主張している現金1000万円について、出入金の記録が残った通帳のコピーを29日、第三者委員会に証拠として提出しました。
吉松県議はこの2人を含む自民党県議団の幹部5人に現金を手渡したと主張していますが、その幹部らは一貫して受け取りを否定しています。
◆吉松源昭 県議(29日)
「客観的な証拠が出てきたわけですから、『もらっていない』と言われる方はもらっていないという証拠を出さないといけないと思う」
この記録によって吉松県議の告発の信ぴょう性が高まったとの見方もある中、金銭を受け取った1人とされる松本県議は…。
◆自民党県議団 松本国寛 県議
「終始一貫申し上げておりますけれども私は、その事実はありません。お金の流れについて(吉松県議が)自分で資料が見つかったという話であって、翌日私に渡したということは別の話なんだと思います。真実は1つですから、きちんと第三者委員会の弁護士の方に説明して状況をきちんと捉えていただきたいと思っています」
松本県議は改めて否定した上で、第三者委員会には、受け取ったとされる日についての記憶や記録を整理した資料を提出したいとしています。
吉松県議が金銭を渡したと主張する他の県議も…。
◆自民党県議団 松尾統章 県議
「そうした資料も含めて第三者委員会が聞き取りを始めるでしょうし、評価していくんじゃないかなと思っています。私が今言えるのは『誠実に対応していこう』とそれだけです」
◆自民党県議団 原口剣生 県議
「粛々とやりますから。以上です」
一方、1000万円を要求したとされる中尾元県議や、一連の金銭授受に関わった疑惑のある蔵内勇夫前議長は取材に応じませんでした。
第三者委員会の調査で真相が明らかになるのか注視が必要です。
第三者委員会の委員長は「白黒はっきりさせる」考え
吉松県議が新たな証拠として提出した出金記録は、第三者委員会の調査にどのような影響を与えるのでしょうか。
吉松県議の証言によれば、まず2019年9月下旬に中尾元県議から1000万円を要求され、10月11日に知人から借りた1000万円が吉松県議が管理する口座に振り込まれました。
吉松県議はその借用書も公開していて、今回、新たに銀行口座の記録を公表しました。
その通帳には10月15日に吉松県議が1000万円を引き出したことが記載されていて、同じ15日には吉松県議が現金の受け渡しを話し合う様子が音声データに記録されています。
そして翌16日に「1000万円を手渡した」と証言しています。
一方、中尾元県議や松本県議は疑惑を一貫して否定していて双方の主張が完全に対立しています。
第三者委員会の調査は「事実認定が非常に難しい」「ハードルが高い」とみられる中、第三者委員会の委員長である森山弁護士は先日「県民の関心が高いことは認識している。『何もはっきりしたものが分からない』という目的を達せられない内容を報告書に書けない」と述べ、白黒はっきりさせた報告書にする考えを示しています。
