全国の小中学校で不登校の児童・生徒が12年連続で増えています。
そんな子どもたちを優しく包み込むのは、先生や友達だけではありません。
東京・港区にある東洋英和女学院小学部。
登校する子どもたちを出迎えていたのは、スクールセラピードッグの「Anne(アン)」。
1歳半の女の子です。
アレルギーを起こしにくく毛が抜けにくい犬種で、2025年に新入生と一緒にこの学校にやってきました。
東洋英和女学院小学部・吉田太郎部長:
コロナ明けで教室になかなか足が向かないお子さんもいらっしゃって、ここでも導入してみようかと。
休み時間になると、チャイムと同時に子どもたちが向かった先は、アンと先生がいる部屋。
外に順番待ちができるほどの人気ぶりです。
中には、手作りのプレゼントや手紙を持ってくる子も。
アンとの時間は子どもたちにとって特別なひとときです。
児童は「仲良かった友達とはぐれちゃって、(その時に)アンちゃんに癒やされて救われた。アンちゃんの周りにいる友達と仲良くなれたりして、最近、友達の輪が広がりました」「嫌なことも忘れちゃうみたいな感じで、すごい元気と勇気をもらいます」「部長(校長)室が家みたいに感じます」「安心する」などと話していました。
入学したばかりで特に不安の大きい1年生にとっても、アンは心の支えになっていました。
1年生担任・小國翠先生:
(1年生は)泣いちゃう子とか、お母さんと離れられなくて教室に来られない子が結構毎年いるけど、今年は誰もいなかったかな。
1年生からは「いつも昇降口で待っててくれるから安心して学校に入れる」「アンちゃんがいるといつもうれしくなる。授業がんばろうと思う」といった声が聞かれました。
この日、アンは1年生の授業にも参加していました。
まずは教室を回って子どもたちにごあいさつ。
そして、しばらくすると気持ち良さそうに寝てしまいました。
東洋英和女学院小学部・吉田太郎部長:
動物と一緒に暮らすのは、自分の都合だけで動けないことがたくさんあると思う。下の妹(下級生)であったり動物であったり、他者へ対する優しい気持ちや共感する心を伸ばしていきたい。
アンに癒やされているのは、子どもたちだけではありません。
馬渕智子教頭は「アンちゃんが職員室に来ると、みんなアンちゃんって言って交代交代で触る。みんな癒やされて先生たちも穏やかに、笑顔になれているなっていうのをすごく感じます」と話しました。
この学校は六本木の再開発にともなって、校舎の移転を控えています。
慣れ親しんだ校舎を離れても、新しい場所で始まる学校生活に、アンがそっと寄り添ってくれそうです。
